第6節に行われた7試合の振り返り。
NTTコムとサニックスの試合は、NTTコムが前半だけで4トライ、コンバージョンもすべて決めて、試合をほぼ決めてしまいまし た。
雨の試合でしたが、久々登場のSOスミスがキックの技術のあるところを見せ、うまくゲームをコントロールしました。WTB、CTBのスピードのあるランナーの連係は引き続き好調のようです。
サニックスは、ディシプリンの欠如で自分たちで試合を難しくしているのは過去の負け試合と同じ。後半に意地を見せてスコア を取り戻すのも過去の試合と同じ。無抵抗のまま負けるよりはよほどいいとは思いますが、勝敗に影響はないのが厳しいところ です。
ローテーションにより若干メンバーを落とした感もあるトヨタ。それでもトライを量産したのはさすがの地力ですが、気が緩むのか後半にスコアを返されてやや競った展開になるのも同じ傾向ですね。
三菱重工もサニックスと似たような傾向があって、前半に失点を重ねた後、後半にいくらかスコアを取り戻すような試合が多い印象があります。シーズンを通して怪我も多く、ベストのメンバー構成がどのような状態かわかりにくくなっていますが、プレーオフをどのような戦い方で臨むか、最終節で準備する必要があるかと思います。
ヤマハとNTTドコモの一戦。
ヤマハが前節の大敗から立て直してきたとも言えるし、NTTドコモが調子が落ちつつあるとも言えるような試合でしたね。
ヤマハが序盤から攻勢をかけて、その勢いで早々に得点を重ねられたのが勝因でした。後半序盤にスコアして以降、得点できず追い上げられたのが今シーズンのチームの出来を象徴している感もあります。
ドコモは、メンバー発表後に変更があってマピンピがFBに急遽入った形でしたが、あまり機能していなかったですね。他チームに戦い方を研究され出したとも言えるし、プレータイムが長い選手に疲労が重なってきたとも言えるような気がします。せっかくのマピンピを起用したいところですが、このチームの戦力を考えると、WTBに外国籍選手を起用するよりは、FWに一枚、SOと
FB(本職)のどちらかに一枚使う方が全体としてはベターなような気がしてきました。
サントリーとクボタの無敗同士の組み合わせ。
相手がイエローカードで一人減っている時間に効率的にスコアしたサントリーがさすがでしたが、これが勝敗を分けましたね。
バレットが怪我しなければ特に問題ない話なのですが、得点がバレットの好プレー頼みのような気がするのが、プレーオフを見据えてやや気になるところです。
クボタは先発したSOフォーリーが試合に入れ込みすぎたのか、イエローをもらったプレーを含めて、ちょっと余計なプレーを選択していたような印象を受けました。代わってSOに入った岸岡は割とシンプルにプレーしていましたが、シンプルに回して強いランナーを活かした方が脅威だったのではないかと思います。選手としては十分にやれた感触を持ったでしょうし、プレーオフ
で当たったらわからない程度の実力差だと思います。
双方調子が上がらない、Hondaと東芝の一戦。
Hondaが幸先よくトライを一本取りましたが、その後が続きませんでした。ディフェンスではディシプリンの欠如も相変わらずですが、割と単純な個人の突破でも破られているので、なかなか厳しいですね。LOモスタートも存在感は発揮できていませんね。
東芝は久々の勝利で一息ついた感じです。スコア的には快勝ですが、全体の印象はあまり芳しくないですね。レッドカンファレンスでの5位のフィニッシュは決まりました。下位には勝てても上位との間はちょっと差があるという印象です。
いまだ勝利のないNECと、接戦を続けて落としたリコーの対戦。
コンディションの問題なのでしょうが、NECはSOグッドが不在で、アタックに今一つ勢いが出ませんね。不在になってわかりますが、LOジェフリーズの序盤の存在感も大きかったですね。選手層の問題があるので致し方ないですが、結構出ずっぱりのメンバーも多いので、チーム全体に疲れが感じられますね。勝てていませんしね。
リコーは地力の差を感じさせ、しっかり勝ったという印象です。最終順位を考えて最終節の日野にも勝っておきたいところでしょうが、メンバー交代は余力がありましたね。
注目のホワイトカンファレンスの首位攻防戦、神戸製鋼とパナソニックの一戦。
強い雨のなか、双方持ち味を出すには至りませんでした。いいプレーをしてはミスが出て、得点の気配がなかなか感じられない試合となりました。致し方ないところがありますが、両チームの力量を考えると寂しい内容になってしまいましたね。