新リーグのディビジョン分けについての報道もありましたが、正式発表されてから感想について書きたいと思います。
さて、NTTコムから、新加入の発表がありました。
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス、2021年度 新加入選手・スタッフのお知らせ|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト
色々な意味でインパクトのある内容ですが、少々ネガティブな要素も含みそうなのは名前のリストの下二つ。
元豪州代表のイズラエル・フォラウは、同性愛嫌悪の内容をSNSに投稿して物議を醸し、豪州協会の契約を解除され、直近は13人制のラグビーリーグでプレーしていました。
FBとしては当時世界トップクラスの選手でしたので、15人制の感覚を取り戻せば大きな戦力になると思いますが、トラブルメーカーで世界的に有名な選手をわざわざ抱え込まなくても、という気がしなくもありません。
NTTコムも当然把握したうえで獲得したのでしょうが、海外の目を考えたら、加入時に本人にあらためてメッセージを発信させた方がよいように思いますね。
また、新監督のロブ・ペニーは、かつてこのチームを率いて、実績をあげた人ですが、直近はスーパーラグビーAU(豪州)のワラターズの指揮官を務め、全敗でシーズン途中で解任されています。戦力がそこまで劣っていたとは思えないチームなのですが。
本人も勝手知ったる古巣で再起を図る考えかと思いますので、その手腕が注目されますね。
残りのリストはポジティブな内容です。
SRのブルーズから来るオテレ・ブラック以外は国内でプレーしていた選手。ブラックは最近マオリオールブラックスでもプレーしましたが、NZ国内の10番を担える選手としては、キャリア、スキル的にモウンガ、B・バレット、マッケンジーの次ぐらいには位置する選手ではないかという気がします。NZ国内の落胆もありそうですが、活躍が期待できると思いますね。
直近のジャパンでもプレーしたムーアは、サニックスを退団し、こちらに加入することになりました。
ブロディ・マカスケル、トゥクフカトネ(日本国籍取得済)は廃部となるコカ・コーラからの移籍。
サム・ジェフリーズは昨シーズンNECでプレーし、低迷するチームのなかで気を吐いた選手です。
いずれも日本ラグビーに十分フィットしている選手なので、大きな上積みになると思いますね。従来は南アの色彩が濃いチームでしたが、一気に豪州の色が強くなります。
このチーム、ラグビーへの投資は熱心かと思いますが、昨シーズンに人のマネジメントで混乱していたように、若干ガバナンスが疑わしい印象があります。
一方でSDGsの活動にも熱心に取り組んでいるというポジティブな印象もありますので、フォラウの件は新リーグのスタート前にきれいにした方がよいと思います。
活動縮小と言われるサニックスは、コカ・コーラからの7名を含む9名の加入を発表しました。
現役を続けたいコカ・コーラの選手の受け皿となったのは喜ばしいことかと思いますが、寂しい感じもあります。
宗像サニックスブルース、追加新入団選手のお知らせ|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト
また、先週のことですが、クボタがヤマハを退団したヘルウヴェの加入を発表しています。
クボタスピアーズ、2021年度 新入団選手(追加)のお知らせ|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト
前に出る馬力に関しては国内有数の選手ですので、ルディケHCのコンセプトとも合いそうで、上位争いのキーパーソンとして大いに期待できますね。
日野は2名の退団を発表。
若い選手たちですし、冒頭の記事に目を通した後だと、次の進路を想像させるものがあります。
日野レッドドルフィンズ、2020年度 追加退団選手のお知らせ|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト