ディビジョン1 現有戦力分析①
先日、新リーグ"ジャパンラグビーリーグワン"のディビジョン分けが発表されました。
(何らかの略称が定着するまで、このブログではJRLOと表記します)
来年1月の開幕に向けて、各チームがそれぞれの立場で戦力を整えていくと考えられますが、トップリーグ2021終了後の入団・退団状況を踏まえ、ディビジョン1にカテゴライズされた12チームについて、現時点の戦力を観察してみたいと思います。
各チームの目標はTL2021の結果にもとづき、筆者が勝手に設定したものです。基本的には2021年結果の一段上になるようにしました。
補強すべきポジションも、その目標から逆算して筆者が想像したものです。これから追加退団が出た場合は前提ももちろん変わってきますが、あくまで遊びとしてあしからずご了承ください。
戦力のINでは、2021年シーズンに出場した選手も多いため今年4月の入団選手は除いています。
長文になるので、3回に分けます。まずは、2021年シーズンベスト4の4チーム。
【目標】優勝(TL2021 優勝)
【補強ポジション】特になし
OUT | IN | ||
ポジション | 氏名 | ポジション | 氏名 |
LO | 三上 匠 | LO | マーク・アボット |
SH | 小西 大樹 | FL | ラクラン・ボーシェー |
CTB | ハロルド・フォスター | CTB/WTB | ヴィンス・アソ |
CTB/FB | 森谷 圭介 | ||
WTB | 福岡 堅樹 |
引退したWTB福岡は別として、退団した選手は2021年の出場機会が多くなく、退団による戦力への影響はさほどないと思われます。一方でキャリアのあるカテゴリーB(特別枠)の選手を3名獲得しました。
福岡の抜けた穴は大きいですが、タイプは違うものの新加入のアソもトライゲッターの期待はできる選手ですので、ほかのBKも含めて、得点力に関してはある程度カバーできるように思います。
ディーンズHCは比較的限られたメンバーで試合を回す印象があり、新リーグでは試合数も増えるため、優勝を目指すためには23名+αだけではない、チーム全体の底上げが必要であるように思います。
新戦力の獲得も必要かもしれませんが、出番が少ないがポテンシャルはあるという期待の若手を戦力化することが求められるように感じますね。
【目標】優勝(TL2021 準優勝)
【補強ポジション】SO / WTB
OUT | IN | ||
ポジション | 氏名 | ポジション | 氏名 |
LO | 加藤 広人 | HO | 呉 季依典 |
FL/No8 | 西川 征克 | SH | 木村 貴大 |
FL | ジョーダン・スマイラー | CTB/FB | 森谷 圭介 |
SH | リチャード・ジャッド | ||
SO | ボーデン・バレット | ||
UTB | ウィル・チャンバー |
最後のTLで優勝を逃したサントリーのターゲットは、もちろん新リーグの初代チャンピオンであるはず。
抜けた選手で一番大きい穴は、やはりB・バレットとなるでしょう。
SOのポジションは、バレット不在時には田村が一定の存在感を示していましたが、チームとして優勝を狙うとなると、もう1枚はハイレベルの選手が必要かと思います。南ア人のスタンダーも、ストーマーズでの経験もあり経験値が低い選手ではないはずですが、このチームでほとんど試合に出ていないと思うので何とも。チームに残留したということは出場機会が増えるのかもしれません。
全体に現状でもそれほど不足感はないメンバー構成ですが、BKはうまくて速いタイプの選手は多いものの、パワーのある選手は少ないので、長いシーズンを考えるとWTBにそういうタイプを加えた方がよい気もします。
【目標】優勝(TL2021 ベスト4)
【補強ポジション】LO / FL・No8 / FB
OUT | IN | ||
ポジション | 氏名 | ポジション | 氏名 |
HO | 川西 智治 | ||
SH | 岩村 昂太 | ||
LO | ジェイソン・ジェンキンス | ||
LO | ジェド・ホロウェイ | ||
FL | マイケル・フーパー | ||
No8 | キアラン・リード |
バックローは、SRハイランダーズでプレーした姫野が戻ってきますが、フーパー、リードの大物二人が抜けましたので、再構築は必要となるでしょうね。
LOも出場機会は多くなかったもののサイズのあったジェンキンスとホロウェイが抜けて不足感があり、補強は必要でしょう。二列目、三列目に関しては、上位争いをするためには現状では手薄だと思います。
一方、BKは現状でもあまり問題はないでしょうが、FBは南ア代表ののルルーがいるかどうかで差が大きく(このポジションで世界トップクラスの選手なので致し方ないですが)、彼の不在時のオプションは考えた方がよいでしょうね。
【目標】優勝(TL2021 ベスト4)
【補強ポジション】SO / CTB / FB
OUT | IN | ||
ポジション | 氏名 | ポジション | 氏名 |
PR | 石田 楽人 | FL/LO | ヘル ウヴェ |
HO | 後藤 満久 | ||
LO | 今野 達朗 | ||
LO | 金 昊範 | ||
SO/FB | ファレヌイ・ハウェラ | ||
WTB | タウモハパイ ホネティ |
FWに日本国籍を取得した海外出身選手が多く、パワーを活かした前への圧力が強みになっていたチーム。そこにヘルウヴェが加わりますので、さらに強みが増す格好になります。
ルディケHCは、基本的にローテーションをあまり使わず固定メンバーで戦ったため、シーズン終盤はかなり疲労が蓄積されてきていたような印象でした。現状のままでも上位進出は狙える布陣ですが、ベスト4から先を目指すのであれば、スコッド全体の底上げが必要かと思います。
特に10、12、15あたりは限られた選手で回していた印象で、このあたりを高いレベルでカバーできるような経験値の高い選手が1、2枚加われば、確実に上位が狙えると思います。
セブンズに専念していた合谷が戻ってくると思いますので、バックスリーの層は厚くなりますね。