第10節もディビジョン1は予定どおり全6試合が催行されました。
スピアーズはハンドリングエラーとペナルティがかなり多く、それがスコアの差につながったような印象です。
サンゴリアスのトライは組織的に計算されたものが多く、相手のミスを巧みについていて、組織の成熟さを感じさせました。
戦前、スピアーズは核となる南ア出身の選手を何名か欠いていて、チーム力の差が多少あるように考えていましたが、ふたを開けてみればこの接戦。
核となる選手が戻ってきて、チームの精度をもう一段高めれば次はわからないと思いますね。
途中交代で出たような若い選手はミスも多少目立ちましたが、今シーズンは経験値の低い選手を積極的に登用し、メンバーの底上げが進んでいるように感じます。
サンゴリアスも若い選手が出てきても遜色なくフィットすることが多いようなチームですが、スピアーズもそれに近いカルチャーを身につけて、強豪としての地歩を固めつつあるような印象を持ちますね。
瑞穂ラグビー場は芝が剥げていて、ちょっと寂しい光景でしたね。
途中までは競った試合でしたが、気がついてみればやっぱりワイルドナイツというゲーム。
終盤にヴェルブリッツのやや軽いプレーでの失点があったので、スコアほどの実力差はなかったと見るべきでしょうが。
ワイルドナイツが効果的に50:22のキックを使っていて、陣地とマイボールの獲得をうまくスコアに結びつけていた印象ですね。
キックの巧さを褒めるべきではあるのでしょうが、ちょっと簡単にやられすぎな感じもあって、自陣ディフェンスの配置やキッカーへのプレッシャーなどもう少し対策すべきだとは感じました。これはワイルドナイツと今後対戦するチームにも言えることでしょうが。
両チームとも南ア出身の選手が多く、スコア者もファンダイク、マレー、ポール、クリエルといった感じで多くなりました。
レッドハリケーンズは序盤でスコアされてしまうと、今のチーム状態では反転攻勢は難しいような印象。
ラグビーはペナルティが多い方が負ける確率が高い競技ですが、16という数を犯していて勝つのは厳しい。
アタックの形をつくればそれなりにスコアできるチームだと思いますが、ディフェンスの精度とディシプリンを何とかしないと今後も厳しいでしょうね。同じようなことをシーズン初めから書いているような気がしますが。。
イーグルスはアタックの形など、組織的な動きがかなり完成に近づいているような印象です。
スティーラーズは先週の大敗を受けて危機感もあったのでしょうが、本来のチームのよいところを見せて勝ち切りました。
前半で勝負が決まりましたね。
ブラックラムズは、SOルーカスのラン以外にさほど有効なアタック手段がないまま、今に至っているような印象ですかね。
スコッド的にはもう少し気の利いたラグビーができそうな気はするのですが。
厳しい見方ですが、調子が上がらないチーム同士の試合といった雰囲気がプレーの端々から漂っていた感もあるゲーム。
シャイニングアークスは2回あった相手のシンビンでの数的優位の機会を活かせず。
初戦でSOブラックとFBフォラウの連係でスコアしたときにはいいアタックができそうな期待感があったんですけどね。その後、コロナの事情もあったでしょうが、チームの組織的な部分が今一つ成熟しませんね。
一方のブルーレブズも、スクラムが安定しないなど、いいゲームだったとはとても言えませんが、チャンスをしっかりとスコアに変える部分は上回っていたと思います。
双方、ミスやペナルティも目立った試合。
ブレイブルーパスの方が組織的なアタックの形ができていることが最終的なスコアの差につながったような気がします。
グリーンロケッツのSOレメキは、アタックの面でポジティブな効果があることは確かだと思いますが、キックのミスなどが試合を重ねていっても減らず、負の側面の方が大きいような気はします。試合途中で採用するオプションの一つとしてはまだよいとは思いますが。