リーグワン振り返り アジア枠の再設定について

リーグワンへの移行の際、外国籍選手の試合起用のルールを変更し、トップリーグ時代に存在していたアジア枠を廃止しました。
 
裏側の事情は存じませんが、トップリーグ時代から各チームに在籍していたアジア枠の選手の多くはリーグワン1年目の昨シーズンも引き続き在籍していましたので、各チームの編成が終わった後にルールが決まったのではないかと想像します。
 
アジア枠がなくなった結果、トップリーグ時代にアジア枠で起用されていた選手(韓国籍が多い)はNZや南アなどティア1の代表歴がある選手などと枠を争うことを余儀なくされ、出場機会が激減した選手が大半でした。リーグ終了後、すでに退団した選手もかなりいますね。
 
アジア枠は、現日本代表のベン・ガンターなど、ラグビー選手としてはNZ人や豪州人だがアジア各国のパスポートを持っている(その国の代表ではプレーしそうもない)選手がアジア枠でプレーする、という微妙な使われ方をしていたのも事実です。
 
そういうのは抜きにして、アジアの国のキャップを持っている選手に限定したアジア枠を再設定すべきと思います。
 
身近に実力が近い国がほとんど存在しないのが日本ラグビーの強化上の大きな課題ですので、その課題の解消に向けて日本ラグビー界自体が主体的に動くべきです。
(ルーツを同じくする球体のボールを使う別競技のように、自国で国際試合をやりたがる姿勢にそもそもの問題があるのですが)

香港や韓国が主な対象になるでしょうが、現役の代表クラスの選手をリーグワンのチームが積極採用し、選手に機会を提供することが、それぞれの代表チームのチーム力向上にも寄与すると思います。
巡り巡ってそれが日本ラグビーの強化にもつながってくると思いますので、中長期的視野で日本ラグビー界がアジアのなかでリーダーシップを発揮することを期待したいところです。