リーグワン 入団 サンゴリアスほか

先行報道はありましたが、現役オールブラックスのダミアン・マッケンジーサンゴリアスに加入することが正式に発表されました。

league-one.jp

 

今年の代表活動が終わったのを見計らっての発表ということなのでしょう。

 

発表資料で「FB/SO」となっているので基本的にはFBで起用されるのでしょうね。ボーデン・バレットもそうでしたし。

 

世界的な名手が新しいリーグに参加することはもちろん喜ばしいことだと思いますが、リーグのステータスを上げていくうえで、他国の代表選手がサバティカル休暇的に利用するリーグという状況はいかがなものかという気もします。2023年を見据えて、シーズン終了後にNZに戻ることは確実ですしね。

プレーに華がある選手なので、ライトファン層に向けてリーグ開幕の目玉ができること自体はいいことなのですが。

 

また、素晴らしい選手であることは確かなものの、サンゴリアスにとって最適な補強かという点では多少の疑問もあります。

新リーグの規定で、日本代表の資格がない外国籍選手の出場枠は4名。

 

LOにサイズのある外国籍選手を1枚は使いたいはずで、ほかのポジションは例えば、バックローでマクマーン、WTBリー、CTBケレビ、などと言っていると枠は足りなくなります。現実的にはバックロー以下の3枠のところでどこかを外してマッケンジーを起用するのでしょうが、そうするとチーム全体としてのバランスは悪くなるような気はします。

 

日本代表の有資格者であるが今までは特別枠だったというタイプの外国籍選手がおそらくこのチームにはいません。ツイ・ヘンドリックやテビタ・タタフは元々日本人選手の扱いでしたし。

日本人選手は相対的にほかのチームよりも優秀な人も多いですが、サイズやパワーの面では新規定においては劣勢も覚悟しないといけないように思います。

ランに抜群の威力があり、ディフェンスももちろん悪くない選手ですが、枠の起用法は何が最適解なのか、HCはなかなか悩ましい判断を迫られるでしょうね。

 

また、先週の発表ですが、ディビジョン3のサニックスブルースが新加入を発表。

league-one.jp

 

スコット・カリーは、NZのセブンズのスターで、2回連続オリンピック出場。

シニアになってからのほとんどがセブンズとしてのキャリアのため、15人制にフィットするための時間は必要でしょうが、日本では元セブンズの選手が活躍することは多いので、長い目で見れば期待できるように思います。

スコットランド戦 試合所感

11月20日スコットランドエディンバラで行われたスコットランド戦は、29対20でスコットランドが勝利しました。

 

欧州遠征の過去2試合と比べれば、事前に準備していた戦い方ができた試合だったように思います。

 

ジャパンは過去の試合でハイパントの試みが不発だったことを受けてか、この試合ではキックを最小限にしていました。

 

スコットランドが思いのほかブレイクダウンに力を入れてこなかったこともあったでしょうが、ジャパンは比較的自由にボールを動かすアタックができていましたね。

元々そういうコンセプトだったのか、レフェリングとの相性の問題で途中から無理にジャッカルを狙わなかったのか、はたまたワラビーズスプリングボクスとの試合を経てフィジカル的に疲れていたのかどうかはわかりませんが。

 

60分前後のスコットランドのトライ間近のアタックを2度ほど止めたのが、結果的にスコアが開かなかった要因かと思います。

 

ジャパンがある程度はやりたいことができたというのは事実でしょうが、流れのなかでトライをとれそうなシーンはあまりなかったように思いますので、勝てる試合というのは言いすぎな気がします。残念ながら。

 

2019年WC以降に代表の試合数が少なかったこともあって致し方ないところですが、WC以降の戦術的な上積みがほとんどないので、戦い方も研究されていて、別の何かを加えないと接戦はできても勝ち切ることは難しいように現状は感じました。

 

アタックでも個人の好プレーが連続するとか、幸運が転がってくるとかがない限り、いいところまではいけても、なかなかトライを取り切るまでいかない印象を受けるんですよね。

今までの延長戦上ではWCベスト8という目標達成は難しいように思いますが、メンバー選考も含めて一度見直すべきとき、という感じはします。

 

選手たちは来るべき新たなリーグ戦に集中するだけですので、ジョセフHCには今回招集されなかった選手の動向も含めて、じっくりリーグワンのゲームを観察してほしいと思いますね。

スコットランド戦 登録選手所感

11月20日スコットランドエディンバラで行われるスコットランド戦のメンバーが発表になりました。

 

ポルトガル戦からの先発の変更は5名。

怪我から回復したキャプテンのFLラブスカフニ、LOムーアが戻り、SHに流が入って、前の試合ではリザーブだったHO坂手、WTB松島が先発です。また、ポルトガル戦はFLに入った姫野がNO8に戻りました。

右PRのリザーブには、久々の代表出場となる垣永が入っています。

 

このメンバーを見て、前の試合は怪我人を除けば、それほどトライアルという感じではなかったのねという印象を受けます。

それであの出来はどうなのかという気もしますが、修正できるところはしたうえで臨むのでしょう。おそらく。

試合前に怪我などでメンバー入替をする可能性はゼロではないですが、結局この遠征で新しい選手はあまり機会を与えられませんでしたね。

 

一方のスコットランドのメンバー。

 

ワラビーズに勝った試合のプレイヤーオブザマッチのFLハミッシュ・ワトソン、同じくFLのジェイミー・リッチーあたりの活きがいいので、特に三列目の選手の接点での優劣がゲームの行方を左右するのではないかと思います。リーチは正念場でしょうね。

アイルランド戦のジャパンも検証しているでしょうから、BKのサイズのある選手がガンガンボールを持ってジャパンのディフェンスのギャップを突いてきそうな気もします。久々に和製のCTBコンビになった中村と中野も相当頑張らないといけないでしょうね。

 

結果はともあれ、今年最後の代表の試合ですので、現状の力を出し切ることを期待します。

リーグワン 入団 シャイニングアークスほか

選手の動きについて、サプライズの発表がありました。league-one.jp
引退したLOトンプソンルークが復帰し、シャイニングアークスに加入。
ラグビーが恋しくなったということですが、本人によるとフィジカルの調子も戻ってきたようですね。
このチームはLOにそれなりに人材がいるので出場機会がどのくらいか未知数なものの、若い選手に与える影響は大きいでしょうね。
新たなシーズンの注目ポイントが増えました。
 
彼の古巣のライナーズはNZ人の二列目、三列目をこなすカパを獲得。
league-one.jpディビジョン2のチームとしてはかなりこのポジションの層が厚くなってきましたね。
 
12日の発表ですが、ディビジョン3のキューデンヴォルテクスも新加入を発表。同じくNZ人のレイ・タタフ。
トップレベルの経験はなさそうですが、二列目、三列目が可能なタイプの選手のようです。
九州電力は数は少ないものの、このカテゴリではかなりキャリア経験値の高い外国籍選手が元々在籍していましたところで最近の補強の動きは積極的ですね。

ポルトガル戦 試合所感

11月13日にポルトガルコインブラで行われたポルトガル戦は、38対25で日本代表が勝利しました。

 

最後のFB山中のインターセプトからのトライで、スコア的には格好がつきましたが、その直前のポルトガルのゴール前スクラムの展開次第では勝敗が逆になってもおかしくない試合でした。

 

同じ週末にダブリンで行われたアイルランドニュージーランドあたりと比べると、双方ミスやペナルティも目立ち、どっぷりティア2のゲームという感じではあります。

 

主にディフェンスのときに反則が重なったのがジャパンの苦戦の要因ですが、秋のテストマッチ3試合で試合の度に同じように反則を重ねて自分たちからゲームの流れを手放しているので、個人が注意すれば改善できるという話でもないような気はします。

 

ジャパンの選手にとって、国際基準のレフェリングのもとでの試合経験が少ないのが課題です。

 

テストマッチの数が少ないのもそうですが、国内リーグの試合数も少ないうえに国内のレフェリングが国際基準から大きく乖離しているように思える点に問題があります。

ブレイクダウンの攻防や危険行為など、かなり緩い基準の笛に普段の試合で慣れているから、たまの国際試合で戸惑うのではないでしょうかね。

 

もちろん国内でもジャッジの基準については研究されていると思いますが、テストマッチの数が簡単には増やせず、SRなどの国際リーグに本格参入できそうもない現状を考えると、リーグワンの笛のレベルを国際基準にあわせていくしかないので、リーグのレフェリーチームの皆さんはシーズン開幕までに秋のテストマッチのレフェリングの傾向をよく検証してほしいですね。

ルールが度々変わって大変ですが、ルールの解釈がきわめて重要な競技である以上、国際競争力を持つには海外の潮流に付いていくしかありません。

 

また、キックでボールを手放したとき、チェイスが中途半端で相手へのプレゼントになっていることが多いので、現状のキック精度では多用しない方がよさそうですが、相手のディフェンスの強度が上がったときにボールを展開させるラグビーができるかというと、ここ3試合の接点の出来を見る限りなかなか厳しそうな感じはします。

このあたりもリーグワンのゲームの強度を上げていくしかないですかね。

 

さて、本年のテストマッチは次戦のスコットランド戦で終わりです。

スコットランドアイルランドと同様、展開するラグビーをより志向していて、今までとは一味違うように思われますので、よりプレーの精度を意識して臨んでほしいと思います。

ポルトガル戦 登録選手所感

11月13日にポルトガルコインブラで行われるポルトガル戦のメンバーが発表されました。

 

前回のアイルランド戦の大敗の後、しっかりした戦いが求められる試合ですが、相手との現状の力量差もあってか、やはりトライアル色が強いメンバー選考となっています。

前の試合から引き続きの先発は、LOコーネルセン、フィフィタ、ライリーの両WTB、CTB中村、姫野はNo8からFLにポジションを移していますが、この5名のみ。

 

13中野は代表デビュー、リザーブに入った19歳のLOディアンズもデビューとなりそうです。

追加召集されたLO小瀧、バックローのマキシもリザーブに入っており、久々の代表出場となりそう。

 

怪我から復帰のリーチもそうですが、久々に出場機会を与えられた選手も多く、機会を活かそうとそれぞれに闘志を燃やしていることと思います。

 

両WTBが変わらなかったのは、本職がCTBの二人がWTBとしてまだ十分には機能していない、とHCが認識しているためだと想像します。

ジョセフHCは、相手のハイパント対策なども考えてWTBにも一定のサイズを求める傾向があります。

(2019年WCの福岡、松島のように、サイズ不足を補って余りあるラン能力があれば別なのでしょう。この二人はハイボールキャッチも苦手ではなかったですし)

 

おそらくポルトガルのディフェンスはティア1ほどの強度はないでしょうから、先発WTBの二人もある程度見せ場はつくることが予想されます。ただ、遠征にほかのWTBを連れて行っているわけですから、そうした選手にもチャンスを与えればよかったように思いますね。

スコットランド戦も残ってはいるものの、よほど負傷者が出ない限り、いままで未登場の選手が出場する可能性は乏しそうな気がします。

 

この試合はリザーブに入った松島は、FBとWTB、さらに最悪の場合はCTBもカバーできると思いますが、SOは松田が怪我をしたら、普段あまりその位置でプレーしていない中村や山中を回すしかなさそうなのが、23名のマネジメントという点で苦しい感じもしますね。

 

フィフィタやライリーをWTBで起用するのも、複数ポジションできる選手を増やして、23年までにスコッドを厚くするという狙いもあるものと思います。

 

ポルトガルとはテストマッチとしては初めての対戦。WC本戦は2007年の出場のみですが、今回は予選突破可能な位置に付けているようです。

最近ティア1との対戦がほとんどでしたので、このような位置づけの実力のチームとトライアル色が強いジャパンとがどのような力関係にあるのか、現時点のジャパンの地力を見るうえで注目されますね。

男子セブンズ日本代表の選手選考について

セブンズに関しては、正直なところそこまで熱心には追っていないのですが、15人制に絡めた話題を。

 

11月8日から12月5日に実施される男子セブンズ日本代表の千葉合宿・ドバイ遠征スケジュールのメンバーが発表されています。

www.rugby-japan.jp

コロナ禍でワールドシリーズは長らく休止状態でしたが、ようやく再開されます。

 

東京オリンピックに出場した選手が2名、また最終的に選考から漏れたもののオリンピック前から代表で活動していた選手も若干名入っていますが、大部分はセブンズ代表が初めてという選手です。オリンピック前の大きなトレーニングスコッドに参加していた選手は割といますかね。

まあ、セブンズの海外シリーズが動き出すので正式なHCもまだ決まっていないけど日本も派遣しとかないとね、というのが実情に近いところだと思いますし、新HCが就任した後の大幅なメンバー入れ替えは考えられます。

 

個人的に注目するのは、新しく入った選手のなかにリーグワンのチームに所属する海外出身選手が多く含まれていることです。

 

セブンズの選手資格はあまり詳しくないですが、おそらくユニオン(15人制)と同じであろうと。

つまり、居住条件は5年に改正されるが今年中は移行期間となっていて従来の3年が適用されるのだろうということです。

 

たとえば、ブレイブルーパスのCTBファアウリがこの遠征でキャプテンに指名されているようですが、彼は日本でプレーを始めてから5年経っていないのでそういうことなのだと思います。

 

国内の大学出身の選手もメンバーに含まれていて、このあたりはすでに5年の居住条件を満たしている人もいそうですが、スルンガ(レッドハリケーンズ)、ヴァカヤリア(ブラックラムズ)はファアウリ同様、TLのために来日してからの居住期間が5年未満なので、このシリーズで出場して日本代表を経験することは、リーグワンの新たな外国人枠の規定を考えると、本人にとっても所属先にとってもかなり重要なことでしょうね。

 

今回の遠征メンバーが今後セブンズを中心として活動するかどうかすら現状ではわかりませんが、15人制のことも絡めると色々と注目点があります。

おそらく、今後もセブンズ主体でいきたい選手(主にオリンピック前から代表だった選手)と、15人制を中心にキャリアを構築していきたい若手の混成部隊という感じはしますが、各々自分のキャリアのためにこの機会を有効に活用してほしいと思います。