日本代表 VS イタリア代表 登録選手 所感
7月21日(日)、札幌ドームで行われる日本代表とイタリア代表の試合登録選手が発表されています。14時5分のキックオフです。
ドームなので外よりは過ごしやすいだろうという触れ込みですが、実際はどうでしょうか。昨年のWC前のテストマッチではかなり蒸し暑かったという感想もあったようですが。
お互い7月のテストマッチは最後の試合。日本は少し休んでからパシフィックネーションズカップの準備に入るのだろうと思いますが、イタリアの選手は終わったら次の欧州のリーグ戦の準備に入る前にしばしバカンスに入るという感じでしょう。サモア、トンガからの日本という太平洋を縦断するツアーを勝って締めくくりたい気持ちは強いと思われます。
日本は前の試合のレッドカードの影響もあるでしょうが、SHに小山が入り、リーチはLOからFLへ、そのLOには桑野が入りデビューということになります。
SOは久々に松田が入りました。次のシーズンの移籍が決まっていますが、ワイルドナイツで親しんだハーフバック団ということになりますので、うまく試合に入れるかがポイントになりそうです。
イタリアは寒い地域から移動してきたわけではありませんが、日本の蒸し暑さは別でしょうから、ひとまずテリトリーを意識した戦いをして消耗を避けようとするのではないかと。
FWが弱いわけではありませんが、ジョージアほどフィジカルバトルにこだわりをもつチームではなく、BKがすばやく展開し、スピード感のあるフィニッシュに特長があるチームです。
CTBのメノンチェッロとブレックスは前に出る力が強く、そこで崩されると厳しくなるので、対するトゥアとライリーの働きが肝になるかなと思います。
日本代表 VS ジョージア代表 試合所感
日本代表 VS ジョージア代表 登録選手 所感
JAPAN VX VS マオリオールブラックス 第2戦 試合所感
日本側に無理な攻めをしなくなった、得点機を確実に活かしたなど、前の試合から幾つかの改善点はありました。
いまさらフランス大会 日本代表振り返り
第3戦のサモア戦に勝利したあとの、ジョセフHCの満面の笑顔が印象的です。
もちろんベスト8以上を目指してはいたでしょうが、チームの現在の力量を考えれば、次回WCに自動出場できる3位以内を、自分のレガシーとして何とかクリアしたい現実的な目標と捉えていたがゆえの安堵の表情だったように感じられます。
試合後に掲載された各種の記事によると、ベスト8進出という目標を達成できなかった理由としてCOVID-19の影響により代表強化の始動が他国よりも遅かったことを挙げる業界関係者が多かった印象です。
方便としてはわかりやすく便利なのでしょうが、前回大会からヘッドコーチもアタックコーチも継続しているチームにおいてそれを言い訳にするのはねという気はします。
ヘッドコーチが交代して新しいコンセプトのラグビーをやろうとしていた矢先に代表活動が制限された、というのであれば機会ロスを嘆くのも理解できるのですけどね。
業界関係者が代表活動の機会ロスの影響が大きいと感じるのは、国内リーグと国際試合のレベルが別物だと自覚しているからです。
国内リーグで活躍=国際レベルにも適用、というわけにはいかないから選手を色々試す必要がある ⇒ その機会が1年以上失われ結果的にチームの底上げが遅れた
このような図式ですね。
①コーチの戦術を実践できる選手の選定②戦術の落とし込み
しかし、日本代表のヘッドコーチは、国内リーグと国際試合のレベルの乖離もあるので、加えて以下のような仕事もしなければなりません。
③国際試合に適応できる選手の見極め④国際試合に適応できる基本スキルの習得⑤国際試合に適応できるように肉体改造の推進
もちろん、程度の差はあれ他国のコーチもやっていることではあるのですが、日本の場合はこの後者の部分のウェイトがきわめて大きい。
これ全部をやっていたら、主力15名+αの選手を揃えて鍛えるのがやっとで、とても33名(前回大会までは31名)は質が整わない、というのがジョセフ氏の本音だったでしょう。
SRに参画していた時代のアドバンテージは今大会でほぼ使い果たしたと思います。
日本代表候補と別に、選手発掘、育成のためのA代表の活動を同時期にダブルオペレーションするぐらいしていかないと、代表の競争力を維持していくのは厳しいのではないかと考えます。