6月12日、エコパスタジアムで行われた日本代表とサンウルブズの試合は、32対17で日本代表が勝利しました。
日本代表の1年8ヶ月ぶりの試合だったというのはもちろん重要な事実なのですが、2019年大会より前のラグビーファンとしては、サンウルブズの最後の試合という側面の方が印象に残った試合だったのではないでしょうか。
両者の試合の出来の違いもそう感じさせた理由かもしれません。
日本代表は、ハードな合宿のあとでフィットネスが十分ではないと思っていましたが、想像以上に低調でした。
FWのバトルで劣勢だったこともあるでしょうが、アタックの勢いがほとんど出せませんでした。
ベンチの選手層に差があったので、前半はサンウルブズが善戦、後半に代表が突き放す展開を予想していました。実際そのような展開だったとは言えるものの、代表の停滞していた時間が予想以上に長かったですね。
サンウルブズ側の方は失うものが少なかったという事情もあるでしょうが、思い切ったアタックを仕掛け、参加選手も試合を楽しんでいる様子が印象的でした。
この試合では、負傷やHIAといった事情も関係なく、同じ選手が何度も交代できるバスケットボールのような交代方法を採用していました。
後半途中からサンウルブズの方は頻繁に選手交代していましたが、できるだけ多くの出場機会を提供するためだったのでしょうかね。休憩を挟めば疲労回復できる一面はあるだろうと思うものの、プレーの連続性が途切れて、プレー精度やディシプリンの面で影響を与えた気がします。
勝敗を問われるような試合ではなかったですが、この頻繁な交代がなければ、もっと接戦になっていたようにも思いますね。
渋い表情がよく映っていたジョセフHCも、代表の苦戦はある程度織り込んでいたでしょうが、出来の悪さが想定の範囲内であったかどうか。
B&Iライオンズも初戦なので連携面はまだまだ不出来であることが予想されますが、さすがにこの試合のジャパンのラインアウトの程度であれば、かなり苦しいことになるでしょうね。スクラムも含めて、再整備が必要です。
カークとリアキ・モリは、サンウルブズの最初と最後の試合でプレーした選手ということになりました。
サンウルブズのSR初戦は、2016年2月27日、秩父宮でのライオンズ戦でしたが、一昨日の試合に日本代表としてプレーしたなかでは、稲垣、垣永、田村、茂野もサンウルブズの一員としてプレーしていました(この日、引退セレモニーを行った均ちゃんも!)。
SRで復帰する可能性は現状は考えられず、サンウルブズの活動は最後ということになるのでしょうが、若手が躍動していたことを考えても、和製バーバリアンズとしての活用を模索できないかとも思いました。
さて、遠征に参加するメンバーも昨日発表されました。
ノンキャップの海外出身選手の出場が最優先されるでしょうが、この試合で好プレーを見せていたSH荒井、WTB高橋あたりにもチャンスが巡ってくるかもしれません。