ROUND1の結果はこのようになり、BYE WEEKのハイランダーズ以外は初戦を終えました。
サンウルブズもホームの開幕戦を勝利で飾りましたので、ROUND1は7試合中1試合を除いてホームチームの勝利となりました。
ちなみに、昨年の開幕戦は7試合中ホームの勝利は1試合のみでした。極端から極端に振れた感じですが。
今節の結果のなかでは、ハリケーンズとライオンズの完敗(ストーマーズとハグアレスの完勝)が目を引きます。移動距離が長い、厳しい条件のアウェーの試合だったということもありますが、ハリケーンズとライオンズはほとんど見せ場がありませんでした。
ワールドカップの後のシーズンは毎度多くの選手が動くもの。今シーズンはTLとシーズンが重なったことが各チームのスコッドに大きく影響しています。
今シーズンの移籍・退団の情報は、Wikipediaのページで網羅されていますが、あまりに情報が多すぎるので、代表選手に絞りました。昨年のワールドカップのスコッドに入っていた選手の移籍・退団は以下のとおりです。
名前 | SR 2019シーズン | 新所属 |
エンリケ・ピエレト・エイラン | Jaguares | Exeter Chiefs |
トマス・ラバニーニ | Jaguares | Leicester Tigers |
パブロ・マテーラ | Jaguares | Stade Français |
ファン・マヌエル・レギサモン | Jaguares | Seattle Seawolves |
ラミロ・モヤーノ | Jaguares | Toulon |
ローリー・アーノルド | Brumbies | Toulouse |
デービッド・ポーコック | Brumbies | パナソニック |
クリスチャン・リアリーファノ | Brumbies | NTTコム |
アダム・コールマン | Rebels | London Irish |
ウィル・ゲニア | Rebels | 近鉄 |
サム・ケレビ | Reds | サントリー |
セコプ・ケプ | Waratahs | London Irish |
トル・ラトゥ | Waratahs | Stade Français |
バーナード・フォーリー | Waratahs | NTTコム |
アダム・アシュリーークーパー | Waratahs | Austin Gilgronis |
ソニー・ビル・ウィリアムズ | Blues | Toronto Wolfpack |
ブロディ・レタリック | Chiefs | 神戸製鋼 |
サム・ホワイトロック | Crusaders | パナソニック |
マット・トッド | Crusaders | 東芝 |
キアラン・リード | Crusaders | トヨタ自動車 |
ライアン・クロッティ | Crusaders | クボタ |
ベン・スミス | Highlanders | Pau |
ボーデン・バレット | Hurricanes | Blues |
スカルク・ブリッツ | Bulls | 引退 |
ルート・デヤハー | Bulls | Sale Sharks |
RG・スナイマン | Bulls | Honda |
ドウェイン・フェルミューレン | Bulls | クボタ |
ハンドレ・ポラード | Bulls | Montpellier |
ジェシー・クリエル | Bulls | キヤノン |
マルコム・マークス | Lions | NTTコム |
クワッガ・スミス | Lions | ヤマハ発動機 |
テンダイ・ムタワリラ | Sharks | Old Glory DC |
エベン・エツベス | Stormers | Toulon |
ダミアン・デアリエンディ | Stormers | パナソニック |
もちろん出て行った選手がいれば、新たに入ってきた選手もいるわけですが、有力選手が抜けた影響の度合いはわかるかと思います。
ハリケーンズは、代表の離脱はボーデン・バレットの1名だけですが、初戦を見る限り、その一人を失った喪失感が大きそうです。
FWの核となるアーディ・サベアも怪我で長期離脱中です。
NZのチームのなかでは、FWは少々馬力が弱めということもあって、10番のポジションが安定しないと、今後も苦しい試合が続くかもしれません。
パワフルなFW、スピード豊かなBKというタイプの選手は次から次に人材を輩出するSRですが、ゲームをうまくコントロールできるハーフバックの選手となると、それほどすぐには育ってこないという印象を持っています。
サンウルブズがホームで勝利したレベルズも、SHゲニア、SOクーパーという強力なコンビを失っており、安定したゲームメイクができるようになるにはかなり苦労するでしょうし、ポラードという世界トップクラスの10番を失ったブルズも相当に苦労する
でしょう。
経験豊富なFW陣が抜けたとはいえ、BKの優秀な選手は残っているクルセイダーズはほかのチームと比べれば相対的に有利ですし、代表クラスが複数ヨーロッパに去ったとはいえ、優秀なBKの選手が次々に育ってくるハグアレスは新シーズンも期待できそう
です。
SHペイジの怪我の具合が心配ですが、SOエイプリルとのコンビが継続的、安定的に組めるようであれば、チームスタイルとハーフバック団の個性がマッチしているサンウルブズは、戦前の予想よりも勝ち星を重ねられるかもしれません。
選手層の薄さはいたしかないので、怪我人があまり出ないという前提があっての話ですが。
齋藤もチームスタイルにマッチしているSHだと思いますので、彼の成長にも期待したいところです。
≪2月10日追記≫
アダム・アシュリーークーパーの新所属を「退団」としていましたが、新天地はMLRのオースティン・ギルグロニスに加入したようです。
先のワールドカップに出場したのは彼のほか、ムタワリラにレギサモン。ほかにもノヌー、バスタロー、もちろん畠山も。ベッカムやアンリなど往年の名手を集めて成功したたMLS方式ですね。
アメリカ、カナダのリーグの展開も楽しみです。