トップリーグ2021 プレーオフトーナメント二回戦 登録選手所感

TLチームがすべて登場するプレーオフ二回戦。

残り試合も少なくなってきたので、大した予想ではありませんが、勝敗にも触れてコメントしてみたいと思います。

 

トップリーグ2021プレーオフトーナメント 東芝ブレイブルーパス 対 リコーブラックラムズ 出場選手一覧|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト

東芝は、好機での得点力不足を念頭に置いたためか、BKに力を入れたような布陣。リコーのサイズのあるFWに対し、和製LOコンビやリーチ、マット・トッドなどがいかに体を張れるかに勝負がかかってくると思います。

リコーは、ポジションによって多少の入れ替えはありますが、リザーブも含めてここ数試合に出場しているメンバーです。リザーブも先発と遜色のない選手が揃っていて、23名の勝負という点では分がありそうですね。

24日(土)実施の4試合のなかでは、比較的戦力差が少ない対戦だと思いますが、今までの流れからするとリコーが優位でしょうね。東芝としてはゲーム前半のスコアを優勢に進めたいところです。リコーの10アイザック・ルーカスに気持ちよくプレーさせないケアが必要でしょうね。

 

トップリーグ2021プレーオフトーナメント サントリーサンゴリアス 対 NECグリーンロケッツ 出場選手一覧|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト

日本代表候補に多くの選手が入ったサントリー。初めてのエントリー、あるいは久々という選手にとっては力を見せておきたいところです。候補選手のなかでは、No8タタフはおそらくコンディションだと思いますが、CTB梶村は不在ですね。このあたりはチーム内の競争もあります。コンディションかローテーションか、リーグ戦の最多トライゲッターのWTBテビタ・リーも不在です。

NECにとっては残念ながら勝機を見出しにくい試合ですが、粘り強いディフェンスでロースコアの勝負に持ち込みたいところ。サントリーは速さのあるランナーは数多いですが、国産選手が対処しづらい、速さと強さを兼ね揃えたタイプは相手の先発ではNo8マクマーンぐらいなので、一発でビッグゲインされないように特に彼に注意したディフェンスが必要でしょうね。もう一人強力なCTBケレビも控えていますが、彼が出場するときはマクマーンかSOバレットが下がるときなので。

サイズがあるLOジェフリーズ、FLタファあたりのハードワークは接戦に持ち込むには不可欠ですが、ベテランの廣澤、細田の頑張りにも期待したいですね。

 

トップリーグ2021プレーオフトーナメント クボタスピアーズ 対 ヤマハ発動機ジュビロ 出場選手一覧|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト

ルディケHCの考え方なのかもしれませんが、クボタは16チームのなかでもトップクラスに布陣に変化が乏しいチームですね。リザーブも含めてほぼ同じです。4試合出場停止だったWTBタウモハパイホネティが帰ってきました。

対するヤマハは、2021年新卒組の7庄司、15奥村を先発で起用してきました。フレッシュでないというと失礼ですが、32歳のHO名嘉も今シーズン初先発。クボタのサイズとパワーに対抗するためか、どちらかというとサイズを重視した布陣のような気がしますが、アタック時のBKがややパンチ不足のように思いますね。

今季引退のFB五郎丸はコンディション不良のようでメンバー外。グラウンドで現役最後の瞬間を迎えるということにはならない可能性が高いように思います。

 

トップリーグ2021プレーオフトーナメント 三菱重工相模原ダイナボアーズ 対 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 出場選手一覧|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト

三菱重工は、先週雨中で試合を行った後でハードですが、ロースコアの展開に持ち込むには二列目、三列目のサイズがあるFWがブレイクダウンで相当に頑張る必要がありそうです。SOウィルソンのロングキックを有効に使って、タッチに出してでも相手に連続アタックをさせないようにした方が大量失点は防げそうには思います。

神戸製鋼は、4試合出場停止だったNo8ナエアタが帰ってきました。また、リーグ戦最終節で逆転トライのHO松岡に先発の機会が与えられました。BKの面子がなかなか強烈ですね。日本人資格で出場できる選手が多いから可能になるわけですが、11から15のサイズ感は、TL史上最大級ではないかと思います。

神戸製鋼は、コンディション、ローテーション、両方の事情があったかと思いますが、リーグ戦ほとんどメンバーを固定しないで戦ってきました。プレーオフを勝ち抜くためには、コンビネーションの練度を上げていかないと思います。番狂わせの可能性はほぼないでしょうね。

 

トップリーグ2021プレーオフトーナメント NTTコミュニケーションズシャイニングアークス 対 キヤノンイーグルス 出場選手一覧|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト

レッドカンファレンス4位のNTTコムとホワイトカンファレンス5位のキヤノンの一戦は、二回戦の8試合のなかでは一番力関係が読みにくい試合かと思います。キヤノンはリーグ戦の日野戦が試合中止のドロー扱いでなければ、上の順位でフィニッシュしていた可能性が高いですしね。

NTTコムは試合の出来不出来がはっきりしていて、上位チーム相手にはあっさり失点するシーンが目立ちました。特に直近のサントリー戦では94失点を喫しており、そこからどうチームを立て直してきたかがポイントになります。守り切れるつくりのチームではないので、立て続けの失点という展開にさせなければ、勝機は見出せるかと思います。

一方のキヤノンは、後半調子を上げてきましたが、序盤の神戸製鋼パナソニックには大差で敗れています。チームビルディングの途中で大敗したという見方もできるものの、力関係が拮抗した勝負でどうなるかがちょっと未知数な感もあります。

チームの勢いの違い、FWにパワー勝負できる人材がより多いという点で、キヤノンが若干有利と見ます。

 

トップリーグ2021プレーオフトーナメント Honda HEAT 対 NTTドコモレッドハリケーンズ 出場選手一覧|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト

お互いに南アの選手が多いHondaとNTTドコモの対戦。

Hondaはディフェンスを粘り強くして、ロースコアの展開に持ち込みたいですね。NTTドコモもそれほど大量得点するチームではないですが、WTBマピンピ、FBマーシャルあたりが走るシーンを多くつくられると、止め切るのは難しくなってきます。

ドコモとしてはここで負けると、せっかく上昇気流に乗ったシーズンが中途半端に終わってしまうので、名将アッカーマンHCは確実に勝ち切るプランで来るはずです。先に書きましたが、マピンピやマーシャルあたりが相手ディフェンスのギャップを突くようなシーンが多くなるような気がしますね。

 

トップリーグ2021プレーオフトーナメント 近鉄ライナーズ 対 パナソニック ワイルドナイツ 出場選手一覧|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト

TCL勢で唯一勝ち残った近鉄パナソニックの対戦。

近鉄では、コンディションの事情かわかりませんが、SHゲニアが不在ですね。今シーズンのほとんどのゲームタイムをSOクーパーとのコンビで組んでいるので、不安材料ではあります。

パナは、コンディションかローテーションかわかりませんが、若干FWが軽めですね。前半これで試してみて、後半にギアをあげるという戦略かもしれませんが。

もちろんパナが優位の試合ですが、近鉄は立場的に失うものはないはずですので、せっかくの花園のゲーム、受身に回らず、果敢に前に出てほしいと思いますね。フィジカルが強い面子は揃っていますので、前節復帰したFBマシレワやCTBフィフィタあたりが一気に取り切るシーンが見られるかもしれません。

 

トップリーグ2021プレーオフトーナメント トヨタ自動車ヴェルブリッツ 対 日野レッドドルフィンズ 出場選手一覧|ジャパンラグビートップリーグ公式サイト

トヨタは、外国籍選手枠はNo8リード、FBルルーのコンビで、FLフーパーはリザーブのスタート。CTBはマレ・サウ、トンプソンのコンビが多かったですが、この日はローレンスが先発でトンプソンはリザーブですね。

日野は、前節出場していたNo8堀江やSOクリップスあたりが不在、コンディションの問題か戦術的な問題か。いないと困る選手ですが、SHプルの足の具合は出場してよいような状態なのか。怪我人多数、コロナ感染も起こり、ようやくここまでたどり着いたシーズン。勝利は厳しいかもしれませんが、FWの身体を張ったプレーに期待したいですね。今シーズン引退のLO北川は古巣相手にラストマッチとなる可能性が高いように思います。