ディビジョン1 カンファレンスB 戦力分析
続いて、ディビジョン1のカンファレンスB。
15人制の日本代表歴を持つもつ選手はFLファンデルバルトぐらいですが、7人制のキャリアをもつ選手は多いチームです。
先日のドバイ遠征で、CTBトゥア、WTBスルンガがキャップを取得しました。新加入のWTBリサラシオシフォ、CTBバイフも過去に出場歴のある選手です。また、代表歴はありませんが、日本国籍をもつNo8ナエアタルイの加入もインパクトがあります。
ファンデルバルトが代表合宿での怪我の影響でなかなか戻れそうにないのが残念ですが、BKを中心に選手起用の幅は広がりそうです。
日本代表歴のあるFLイラウアが加入しましたが、日本代表資格をもつ海外出身選手は彼だけ。
ディビジョン1のなかでは、海外出身選手の起用に一番厳しい制約があるチームと言えます。
リコーから移籍したWTBファリアが、アジア枠がなくなったのでほかのBK選手との同時起用が難しくなったのも地味に痛い気がします。
サイズやパワーがすべてとは思いませんが、もともと日本出身選手にもサイズがある選手が少ないチームなので、他チームは選手の起用の幅が広がったところが大半であることを考えると、苦しい戦いが予想されると思います。
ルール変更によって起用できる選手の増加はありません。テビタ・タタフは日本の義務教育を終えているため、もともと日本人枠で起用することが可能な選手でした。
日本代表に絡まない選手の起用枠が減った分、LOやバックローのやりくりが難しくなった感はあります。
練習試合で日本代表経験・日本国籍をもつツイヘンドリックをLOで起用したりもしているので、本戦でもそういう起用があるのかもしれません。
昨シーズン在籍したボーデン・バレットに代わって加入した格好のダミアン・マッケンジーも、チャンスを確実にスコアに変える能力をもった特別な選手ですが、FWの戦いで苦戦するケースは昨年よりも増えるように思いますので、簡単でない試合も増えるのではないかという気はします。
15人制の日本代表の欧州遠征に参加したWTBナイカブラはキャップ獲得はなりませんでしたが、セブンズのキャップは持っています。
ドバイ遠征でキャプテンとしてプレーしたCTBファアウリもセブンズのキャップを取得。
このチームの公式戦にデビューする前に15人制代表のデビューを果たしたLOディアンズは、義務教育修了者でしたので、代表デビューがなくても日本人選手扱いでした。HOアサエリ・サミソニも日本の中学を卒業している選手ですね。
2シーズン前に馬力をアピールしたLOラベマイも拓大卒業後にこのチームに入っていますので、資格の可能性はあるかなと思います。
TL最後のシーズンは上位相手には歯が立たなかった印象もありますが、選手起用の選択肢が増え、FWを中心に選手層は上がっていますので新シーズンはいい勝負ができる可能性はあるかと思います。
日本代表としてワールドカップを戦った経験を持つCTBマレ・サウ、FBトゥポウの2名が日本人と同様の枠で起用できるようになったのは大きいと思います。
他国のキャップホルダーの同時起用はTL時代は2名だったため、昨シーズンはFBルルーと、退団したFLフーパー、No8リードの3名の間の起用方法で苦労していました。リーグワンでは3名を同時起用することが可能になりましたので、ルルーに加えて、新加入の南ア代表デュトイ、NZ代表トゥイプロトゥを同時に使うこともありそうです。
特にBKに関して外国籍選手の起用方法を工夫する必要もあるように思いますが、昨年よりは強力なチームが編成できるように思います。
WTBヴァカヤリアはドバイ遠征で7人制のキャップを獲得しました。
また、NZセブンズ代表のキャリアをもつNo8ボークコリン雷神は、日本国籍取得後に東京五輪代表でプレーしました。
もともと日本国籍を取得した選手も多いチームですが、この二人の存在だけでも色々と選手起用の幅は広がるように思います。
タラウとアマトのファカタヴァ兄弟(大東大)、ロガヴァトゥ(帝京大)は、卒業してからこのチームに加入していますので資格の可能性はあると思いますが、個人経歴の詳細はよくわかりません。
目立つような選手は多くありませんが、全体に日本人選手も含めて素材は揃っていると思いますので、戦い方によっては台風の目になる可能性もあると思います。
後日、ディビジョン2と3のチームについてもまとめてみます。