10月1日に秩父宮ラグビー場で行われたJAPAN VXとオーストラリアA代表の試合は、22対34でJAPAN VXが敗れました。
試合を見た第一印象。映像が暗い。
筆者も秩父宮のナイターに何回か足を運んだ経験がありますが、現地で見ていても照明が暗くてピッチ上が見づらい環境です。ロングキックを守備側が処理しづらさそうにしているシーンも何度かあり、選手にとっても決して快適ではなかったのではないかと。
テレビ放送の都合かわかりませんが、なぜ秩父宮の土曜の試合をわざわざナイトゲームにしたのか疑問です。
苦言ついでに言えば、なぜテストマッチではないのに国歌演奏があったのか。
テストマッチに準じた試合ということを演出したかったのかもしれませんが、テストマッチのステータスを維持するために余計なことはすべきでないと思います。豪州の国歌の演奏がやたらスローペースであるのも気になりましたが。
さて、試合の方ですが、初戦は少なくともすっきり勝つべきと先日書いていたところ、あっさり日本チームは負けてしまいました。
用意されたアタックはある程度機能していたと思いますが、ハンドリングエラーなどのミスが所々で目についた印象です。またペナルティも少々安易に犯してしまったものが多かったようにも思います。
試合勘の問題もあるでしょうが、相手選手の大半も同じような事情だし、相手の方がチーム練習の時間がはるかに短いはずなので言い訳にはなりませんね。
日本のディフェンスは、相手の用意されたアタックよりも即興的な個人能力に依存したアタックに対して綻びを見せることが多いので、この試合もその脆さが出たかなという気はします。
また前々からの課題ではありますが、日本側がハイパントを蹴った際、追う選手が寄せきれずに相手が自由に走れる状態で渡してしまっているケースが目立ちました。
こういう相手へのプレゼントは、相手によっては失点に直結するプレーになるので精度をより高めたいところです。
チームとしてのプレーの精度は試合を重ねるうちに向上してくると思います。しかし、代表活動の間隔がしばらく空くとまたリセットしてしまっているのが最近のパターン。
ある程度は仕方ないことだと思いますが、一ヶ月ぐらいみっちり合同練習しているわけなので、もう少し貴重な実戦の前に調子を合わせられないものかなとは感じます。
前回のWCと違って、今回は国内リーグ戦があり長期の代表合宿ができる状況にはなりません(WCホスト国でもないのでこれが通常だと思いますが)ので、11月の終わりまでにある程度チームを完成形に近づける必要があります。
正式なテストマッチではないので言い方が難しいですが、日本代表的な試合への出場が初めてだったSO中尾、FL下川のプレーは及第点だったと思います。
ただ、相手のプレー強度もまだまだだったと思いますので、真価を問われるのはこれからでしょうね。