日本代表 VS フィジー代表 試合所感

8月5日(土)に秩父宮ラグビー場で行われた、日本代表対フィジー代表の試合は12対35のスコアで日本代表が敗れました。
テストマッチとしては1勝2敗、国内シリーズ5戦としては1勝4敗となりました。

試合早々、FLラブスカフニが危険行為により退場。
サモア戦でのリーチの退場のときと同様に、早期に1名減ったことが敗戦の隠れ蓑になった感はありますが、この退場でチームが苦しくなったのは事実としても大勢に影響はなかっただろうと思います。

フィジーは、ランドランドラやトゥイソバといった世界的に見ても特別な突破力を持つ選手たちは不在でしたが、SRパシフィックのフィジアンドゥルアの選手が中心でチームの骨格ができていたこともあり、サモア、トンガよりも一段上の相手だったかと。

頭部へのタックルに対するレッドカードが続いたことにより、この件がことさら注目されている感がありますが、厳罰化は以前からの動きで、このWCに向けて急に始まったような話でもないので、国内の緩いレフェリングに慣れた選手たちが国際基準に対応しきれていない、ということかと思います。
日本選手のタックルの姿勢が高いという先入観で、本番でも審判団に注視される可能性もある気がしますので、より意識的に低い姿勢でのタックルを心掛けるしかありません。

アタックに関しては、大きくゲインできるシーンが少なく、これからトレーニングしてもフィットネスが大幅に上がるわけでもないと思いますので苦しいと思いますが、セットプレーの精度を高めて、一発で取り切れるオプションを増やしていくしかないかなと思います。
ディフェンスは、この試合に限らず失点のシーンはあっさりと崩されるところが多い印象。約束事を徹底していけば不要な失点は防げるような気はしています。個々の当たりが不十分ということの改善はなかなか難しいですが。

序盤の合宿でハードなトレーニングをした影響なのか怪我人が多く、その時々で起用できる選手を使って試合をこなしているうちに、5試合もあったにもかかわらず、起用方針を固めることも選手層を底上げすることも今一つできないまま、無駄に時間を消費してしまった感があります。

登録選手33名のうちHO、SHなどは3名体制とか言っている割に、その候補となるであろう選手をほとんど起用していないポジションもあるのは理解に苦しみます。
少なくとも現状は選手コンディションのコントロールがうまくいっているとは思えません。

もうWC前のテストマッチは、欧州渡航後のイタリア戦しか残されていないわけですから、腹をくくってできることを確実にできるようにしていくほかないように思います。