日本代表 VS オールブラックスVX 試合所感

7月15日に熊本・えがお健康スタジアムで行なわれた、日本代表(前回はジャパンVX)とオールブラックスVXとの第2戦は、27対41で日本代表が敗れました。2戦2敗となりました。

終盤に2トライを返し、合計3トライ。前回がノートライでしたので、そこからの進歩は見えました。比較でいえば。
アタックに関しては相手のミスもありましたが、サイドの相手のディフェンスが薄い場所を活かすプレーが見えました。また、失点の多くはミスによるものだったので、今後改善できる部分もあるでしょう。

ただ、敗色が濃厚になっても最後まで粘るという日本のチームに多く見られる傾向は美徳だとは思いますが、実力が同等、あるいはそれ以上の相手に後半途中で4トライ差がついたら実質的に試合は終わったと見るべきでしょう。
オールブラックスVXはあからさまに手を抜くような選手がいるチームではありませんが、酷暑のなか、残り30分で28点差がついた時点で反応がやや緩慢になった選手がいたことは否めない気がします。

前回は大量リードされてもまともに反撃もできなかったわけで、それよりはだいぶましといえるでしょうが、WCに向けた進捗としては現状はかなり厳しい感じがします。夏と冬の違いがあるとはいえ、同時期に南半球で濃密な試合が展開されていることに比べると、一段階下(もう少し下かも)でプレーしているように思います。

ベテラン選手を中心に不出来なプレーがやや目につきますが、長期の合宿のあとで疲労がたまっているのか、暑さのためなのか、気になるところですね。

このあとは、サモア、トンガ、フィジーアイランダー3連戦が続きます。彼らは試合前一週間程度の短期滞在になるはずで、日本の蒸し暑さにへばる展開がおそらく多くなりそうです(今週末の札幌ドームはある程度快適かもしれませんが)。彼らは主力どころの多くがシーズンが長い欧州クラブ所属だったりするので、コンディション調整を図りながらのチームビルディングになると思われ、日本の現在の地力を推し量る相手としてはちょっと難があります。日本の周辺に力の近い相手がいないので仕方ないところですが。

いまさらですが、オールブラックスVXに少なくとも一勝して、次のテストマッチに進みたいところでした。