新リーグ大会フォーマット決定について

元々決まっていた日程なのか、TLが開幕延期になった翌日という微妙な時期に、来年からの新リーグの大会フォーマットが日本ラグビーフットボール協会から発表されました。

(多分、TL開幕を盛り上げるための話題として発表をこの時期に予定していたのでしょうねぇ。谷口さんと岩渕さんの心中お察しします)

 

www.rugby-japan.jp

 

新リーグに参加を表明していた、現TLとTCLの25チームがディビジョン1から3の、3つのカテゴリーに振り分けられます。

 

各ディビジョン間で毎年入替え機会(入替戦)のあるオープンリーグとして運営する、とのことです。

 

世界基準レベルの最上位リーグを謳うには12チームは多すぎないか、なぜ2つのカンファレンスに分ける必要があるのか、2番目のカテゴリーがなぜ7チームという微妙な数なのか、など突っ込みどころは色々あるフォーマットです。

 

具体的な意思決定については存じませんが、関係各所に配慮した結果であることは明らかで、他国と違って大企業の影響力が強いのが日本ラグビーという事実があって、そこには良い面も悪い面もあるので、努力と妥協の産物であろうフォーマットにあまりケチをつけるのはやめておきます。

当事者の皆さんが、ベストとは言えないかもしれないが、配慮しながら必死に考えて、調整した結果でしょうから。

ひとまず、開始(予定)の1年前にフォーマットの発表にこぎつけられたことに敬意を表したいと思います。

 

ここから下は、フォーマットを見た筆者の想像というか邪推です。

 

ディビジョン1の12チーム。

現在のTLの16チーム間の戦力差が大きすぎるという問題意識は共有されていたと思われ、どこまで減らすかということが課題だったのでしょうが、出資する母体企業にも配慮して、トップカテゴリーにある程度の数を残そうということで12になったのでしょうね。

カンファレンスを2つに分けたのも、12チーム間の戦力差を薄めて見せようとするための配慮かもしれません。これは言いすぎかな。

 

真ん中のディビジョン2は7チームと微妙な数字。

現在のTCLは、TL在籍経験も豊富で、戦力もある程度整っている上位3チーム(近鉄豊田自動織機、コカコーラ)と他との戦力差が結構大きいという印象です。

あくまでの現在の戦力で見たらという話で、今後の入れ替えもあるでしょうが、TLの下位4チームと現在のTCL上位3チームの力関係であれば、良い競争が期待できるというようなことのような気がします。

 

ディビジョン3は、将来的に上位ディビジョン入りを目指す、企業チーム/地域チームのリーグを謳っています。

今回新リーグに参加表明しなかったなかにも、東京ガスやヤクルトなど、チーム強化に相応の力を入れている企業チームもあります。

ディビジョン3と現状の地域リーグの入れ替えについては触れられていませんが、日本ラグビーの裾野の広さを確保するために、現状トップイーストやウエストなどのチームの参加を排除しないつくりにしたということかもしれません。

Jリーグのように、ディビジョン3までは地域リーグのチームも入れ替え戦を勝ち抜けば参加を認めるが、より上位のディビジョンに上がるためには一定の条件が必要、という仕組みがあってもよい気はします。

 

海外リーグとのクロスボーダーマッチという、かなり不透明感のある試合も想定しているようですが、代表強化のためはこの新リーグのレベルを向上させていくことを優先させる必要があると思います。

 

今後追加で発表されていくのでしょうが、外国人選手の起用枠の拡大なども、リーグレベルの向上という点では視野に入れていく必要があるでしょう。

また、折に触れて感じることを記したいと思います。

 

 

【追記】

ラグビーライターの斉藤健仁さんと吉田宏さんが、オンライン記者会見を受けてそれぞれ記事を書いていたので、載せておきます。

ディビジョン分けの経緯がちょっとクリアになりました。

news.yahoo.co.jp

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