プールA、B、C展望

日本が入るプールD以外の組の展望もざっくりと記しておきます。
国の横の括弧は、前回大会の成績を示しています。


【プールA】
ニュージーランド(3位)
・フランス(ベスト8)
・イタリア(プールステージ敗退、プール3位)
ウルグアイ(プールステージ敗退、プール5位)
ナミビア(プールステージ敗退、プール4位)

開幕戦が開催国フランスとオールブラックスとの対戦になるわけですが、この試合の勝者がプール1位になるとみて間違いないでしょう。
しかしここで1位通過したとしても、プールBから上がってくる南アフリカアイルランドスコットランドのどこと準々決勝で当たるかもまったくわからないので、行方はなんともわかりませんが。
フランスも負傷者が続出している状況で万全ではないですが、選手層はかなり分厚く、フランスが有利とみます。
イタリアはけっして弱くはないものの、3位以外の可能性もほぼないという状況。2位以上になることは現実的には難しいし、4位以下になる可能性もかなり低いでしょう。
ナミビアはワールドカップ未勝利ですが、前回大会では台風の影響で最終節のカナダ戦が中止になった影響もあり、その前までの試合の成績でプール4位になりました。一方のウルグアイはフィジーに勝利しましたが、プールの順位は最下位でした。
実力的にはナミビアにとってウルグアイとの勝利が大会のハイライトになりそうですが、ウルグアイは近年地力を上げつつあり、この試合の勝利を目指すことはもちろん、イタリアにどれだけ近づけるかも見どころになります。


【プールB】
南アフリカ(優勝)
アイルランド(ベスト8)
スコットランド(プールステージ敗退、プール3位)
・トンガ(プールステージ敗退、プール4位)
ルーマニア(不出場・失格)

直近のワールドランキング5位以内のチームが3チームあり、いわゆる死のグループです。
トンガが代表資格のルール変更なども活かして、充実したチーム状況であればより面白い展開になるところでしたが、直近のテストマッチの状況などをみると、少々苦しそうです。ルーマニアはもっと状況が厳しそうで、苦しい試合の連続となりそうです。
南アフリカは、先日のNZ戦のようなディフェンスの圧力をかけることができたら、どこのチームも苦しそうですが、常にあのパフォーマンスを出せるかは未知数。初戦のスコットランドのあと、アイルランドと続くので、南アフリカは最初から正念場です。
アイルランドは、最近の試合運びも安定していますが、最初の2戦がルーマニア、トンガと続き、出場停止だったSOセクストンの調子も見ながら始められるのがやや有利。
スコットランドは、最初が南アフリカ、最後はアイルランド。最近のパフォーマンスは良好ですが、この試合順がどう転ぶか。NZ戦での南アフリカを十分研究したうえで工夫したアタックを準備できていれば面白くなりそうです。
この上位3チームはそれぞれ1勝1敗でもつれる可能性も十分ありますが、南アフリカアイルランドの通過の可能性が一番高いようには思います。


【プールC】
ウェールズ(4位)
・オーストラリア(ベスト8)
・フィジー(プールステージ敗退、プール3位)
ジョージア(プールステージ敗退、プール4位)
ポルトガル(不出場・予選敗退)

このプールは、上位争いをするはずのウェールズ、オーストラリアが最近不出来のため、展開に不透明感があります。日本と同じプールのイングランドも含め、状態がもともとよくなかったチームを短期で立て直すのは困難ということになるかと思います。
ウェールズ、オーストラリアはともに経験が少ない選手を試しているような状況ですが、オーストラリアのほうが安定してくればまだ伸びしろはあるような気がします。ウェールズは試合が安定もしていないし、若手起用がいいほうに転ぶかも結局わからないまま本番に臨むという感じはします。
フィジーは先日初めてイングランドに勝利したように、いいパフォーマンスが出せればこの両チームに勝てる可能性もあると思いますが、常に安定した試合運びができるかはまだ何とも言えないと思います。ただ、多少状態が悪くてもジョージアポルトガルには優るような印象を持っています。
ジョージアは地力はかなり上がってきていますが、テストマッチの開始が8月に入ってからだったこともあり、準備が間に合わないまま本番に入る印象です。見せ場はつくると思いますが、3位以上に残のは難しい気がします。
ポルトガルはある程度競った勝負はできるように思いますが、ジョージア相手にワールドカップ初勝利を目指す戦いになるのではないかと。
フィジーは、最初の2戦がウェールズ、オーストラリアと続くのが厳しいですが、ここを少なくとも1勝1敗で乗り切ればベスト8に進めると思いますし、その可能性は高いと思います。もう一つの通過チームはオーストラリアとみます。