リーグワン2022-2023 戦力分析①(ワイルドナイツ、ブレイブルーパス)

リーグワンの2シーズン目の開幕日12月17日が近づいてきました。

各チームの戦力に関する感想とシーズンの展望を簡単にコメントしていきます。
ディビジョン1は、1投稿で2チームずつご紹介。カンファレンスAから始めます。

今回は昨シーズン優勝の埼玉パナソニックワイルドナイツと、同4位の東芝ブレイブルーパス東京。


まず、ワイルドナイツ

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昨シーズンの主力からは、LOクルーズが引退、CTBパークスが移籍でチームを去っています。
その分、南ア代表のLOデヤハー、CTBデアレンデが加入。戦力ダウンどころかむしろ逆という印象。
デヤハーは秋の代表活動で怪我をしたので、すぐにフル稼働という感じでもないかもしれませんが、すでにチームに合流しているようで、長引くわけではないのでしょう。

このチームは外国籍でも現役の日本代表選手(カテゴリA)が複数在籍していて、きわめて強力なメンバー構成が可能。代表歴のある選手、ない選手も外国籍選手に関しては一線級が揃っているので、弱いわけがないという状態。
このチームがこのまま勝ってもリーグ戦としては正直なところ盛り上がりに欠けるので、他チームにも頑張っていただきたい、というのが本音になります。
当然優勝候補の最有力候補です。

長らく戦列を離れていたSO松田が先日の練習試合で復帰したようなので、代表に向けて調子を上げていけるかという点もポイントになります。
秋のテストマッチでは安定したところを見せられなかった山沢兄もこのチームでいいところを見せる必要があります。このチームは山沢弟、竹山などほかにも10番が務まりそうな人がいるので簡単ではないでしょうが。


一方、ブレイブルーパス

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このチームは出て行った選手が割と多く、入りは少ない印象。
特に、日本国籍をもつLOラベマイ、セブンズ代表歴のあるCTBファアウリという二人のカテゴリA資格の選手がいなくなった影響は小さくはないと思いますが、代わりの選手を獲得していないということはもともとのスコッドに自信があるのでしょう。
彼ら以外にも退団者はいて、全体に選手層はちょっと薄くなった印象はあるので、シーズン中怪我人が増えてきたときにやや心配のようには思います。

昨シーズン、アタックに関してはボールを動かすスタイルが確立できていて、主力メンバーに変更はないため、いい流れを継続できるかが注目されます。
 

サッカーとラグビー 似通うところ、異なるところ

カテゴリーを便宜上「ワールドカップ」としましたが、この投稿はどちらかというと、球が丸い方のフットボールのワールドカップに関する話題です。

 

筆者はラグビーファン歴はそれほど長くなく、それより前の1990年代後半から2010年代前半ぐらいまではサッカーの方に関心がありました。

そのころのワールドカップヨーロッパ選手権はほぼ全試合を見ていましたね。

 

最近はサッカーの方の試合を見る機会はめっきり減っていたのですが、久々に先日、ワールドカップの日本代表とドイツ代表の試合を見ました。

試合自体は周知のとおり、日本代表が2対1で逆転勝利を収めています。

この試合を見ていて、以前から感じていたサッカーとラグビーの似た点と異なる点についてあらためて思いを新たにしました。

 

サッカーやラグビーに限った話ではありませんが、スポーツにおけるアップセットは、弱者側の努力と強者側の不出来が交わるところで起こります。

 

この試合では、前半劣勢だった日本代表が後半途中からアタック要素が強い選手を続々と投入していった戦術がハマった、というのは各種メディアで散々報じられ、それはそのとおりだろうと思います。

ただ、この場合の強者、ドイツの方の不手際にも言及しないと話としては不十分です。

 

前半、ドイツが圧倒的にボールを支配していました。このレベルの試合で一方のチーム(日本)に攻撃の機会がこれほどまでに少ないというのは稀なほど。

それでいて、優勢だったドイツの得点はPKによる一点のみ。後半に入っても15分ぐらいまでの間にドイツの決定機は3、4回はありました。

 

大会ごとにタイトル争いに絡んでいたときの強いドイツであれば、試合開始60分ぐらいまでに少なくとも3点は取っていたはずです。

もしそういう展開になっていれば、いくら途中から日本が采配で努力、工夫したとしても、試合を締めにかかったドイツ相手に逆転を収めることはきわめて難しかったでしょう。

そうした展開にできなかったこの日のドイツのアタック陣の不出来が番狂わせが起こった大きな要因となっています。

 

ドイツとしても、本来のエース格であるティモ・ヴェルナーがシーズン中の怪我で出場不可となり、才能豊かなレロイ・サネも大会にエントリーはしているものの、この試合は直前の負傷で不在。

この両者も、往年のミロスラフ・クローゼのように、ここぞの場面でゴールを決める点取り屋というタイプの選手ではないですが、欧州の一線級でプレーしてきたキャリアのある選手たち。この試合の途中までのように圧倒的にチャンスに恵まれていた状況であれば、いくらかの結果を残した可能性は高かったような気はします。

このように、いささか不運な状況がドイツにあったことも事実でしょう。

 

ラグビー日本代表における最大のアップセットは、言うまでもなく2015年ワールドカップ南アフリカ戦です。

この試合のための日本側の準備は多くのメディアで言われてきたとおりです。スカウティングの達人、エディ・ジョーンズが緻密に準備を積み重ねていました。

 

ただ、この試合に関しても、強者の南アフリカの方に不手際がありました。

明らかに日本の戦術への対策は不十分で、選手起用に関してもベストメンバーとは到底言えず、かなりの油断があったのは確かです。

日本がベストを尽くしたとしても、強者の南アフリカが対策を怠らなかったとしたら、同じ結果が起こったかはきわめて疑わしいところです。

 

 

一方、サッカーとラグビーの間で異なることをあらためて感じたところ。

 

この二つの競技はルーツを同じくすることもあって、ボールを動かして陣地を取り合うことが基本要素となる点は同じです。

ゲームの中に流れがあって、自分たちが優勢なうちにスコアに変えておかないと、せっかくの流れを失う傾向が強いことも共通でしょう。

 

一方で、ラグビーは自分たちが敵陣で攻めている間に、相手のペナルティを獲得することができれば、トライまではいかなかったとしても、PGで3点に変えることは可能です。

サッカーのPKと違って、GKが邪魔をするわけではありませんし、キッカーが優秀であればかなり広範囲から得点を狙うことができます。

 

いくらボールを保持して攻め続けていたとしても、得点を奪わない限り自分たちが真に優位に立つことはできないということは同じですが、サッカーで得点することは明らかにラグビーより仕組みの上で難しいでしょう。

 

こうしたことも、サッカーよりもラグビーの方が番狂わせが起こりにくい理由の一つだろうな、とあらためて考えた次第です。

 

 

 

 

リーグワン 入団(11月以降)

リーグワン新シーズンにおける各チームの新戦力含めた戦力分析は、あらためてまとめたいと思いますが、11月に入ってからも加入情報が続いていますので、11月以降の分をまとめてコメントしたいと思います。


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レッドハリケーンズに元NTTコムサンウルブズNo8ヴィリー・ブリッツが加入。
一旦日本を離れてこのタイミングでの加入に驚きましたが、常にオールアウトするチームマン。34歳の活躍に期待したいところです。


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神戸製鋼から昨シーズンはレッドハリケーンズに移籍していたNo8ナエアタルイはさらに西に移動して、新シーズンはシャトルズに。
昨シーズンはポテンシャルを活かせていない印象でしたが、新シーズンは持ち味の突破力を活かしたプレーに期待したいですね。


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浦安D-Rocksは新チームの発表があったときに、戦力はほぼ確定というアナウンスだったように思いますが、その後もちょこちょこ加入情報がありますね。
ヘイデンクリップスは元レッドドルフィンズのSOですが、この人も1シーズンだけサンウルブズでのプレー経験があります。


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ダイナボアーズは、他チームほどの派手さはないものの着実に補強をしている印象があります。
イングランドのロンドン・アイリッシュからシーズン途中移籍のCTBカーティス・ロナは、移籍したマイケル・リトルとはタイプが違いますが、突破役として期待がかかります。
東京五輪のセブンズ代表だったヘンリーブラッキンは、大ベテランの域に入りましたがCTBやWTBをカバーするユーティリティーとしてスコッドを厚くする役割が期待されます。


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SOクエイド・クーパーの豪州代表参加中の長期負傷により、このポジションを補強するのではないかと思われていたライナーズは、同じポジションでNZ人、ジャクソン・ガーデンバショップが加入。主力とは言い切れないもののSRハリケーンズのプレーが長かった人です。元オールブラックス、元日本代表のグレアム・バショップの甥ですね。


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NZ人のSOサイモン・ヒッキーが加入。主力級ではないもののクルセイダーズでSRのプレー経験はある人です。小柄で機動力のあるテクニシャン。こういうタイプは日本にフィットすることが多い気はします。


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HO宮崎は活動休止したブルースの出身。このチームはHOに余剰感があるような気もしますが。
SH岡新之助タフォキタウはおそらく日本国籍なのではないかと思いますが、トンガ代表歴もあります。プレーしたのは3年以上前でしょうが、登録資格がどういう扱いになるのかリーグの運用上興味深いところです。夏のテストマッチシーズンのチャリティマッチに参加していましたね。
 
 

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イングランド代表歴の豊富なLOローンチブリー。イングランドのワスプスが財政上の理由で今シーズン活動停止になっていたので、来日が以前から噂されていた選手です。
ティア1の代表歴のある選手を獲得するのが好きなこのチームらしい補強ですが、必要性はやや疑問です。
 
 
新シーズンの開幕が差し迫ったタイミングでの補強は各チームそれぞれの事情があるのでしょうが、リーグの試合数からしてそんなにスコッドを厚くしなくてもよいのでは、というチームも正直ありますね。

今後も入団・退団情報があれば随時コメントしたいと思います。

フランス代表戦 試合所感

11月20日にフランスのトゥールーズで行われたフランス代表と日本代表のテストマッチは、35対17でフランス代表が勝利しました。
日本代表の秋のテストマッチはNZ、イングランドとの敗戦に続き3戦全敗で終わりました。

相手が強かった、いい勉強になった、以上のコメントが求められる、などと以前に書きましたが、結局そんな雰囲気のものが多くなりました。
結果が出せなくて悔しい、というような趣旨のものもありますが。
https://www.rugby-japan.jp/news/51652

まぁ、強い相手とテストマッチを組んだ時点で予想ができたことではあります。

フランスは、SOンタマックがやや不出来で、ボールが手につかずにチャンスを潰すようなシーンもありましたが、前半終了の時点で両者の力の差は明白でした。
日本は隙をついた速攻、ラインアウトから用意されたプレーでのトライもあったものの、フランスが慌てるような時間帯はほぼなかったように思います。

フランスが日本の良さを消すというよりは、ある程度日本のやりたいことはやらせたような戦い方をしたので、日本の選手も小さくない力の差は感じたでしょう。
相手の勢いに飲まれてやりたいことができなかったイングランド戦よりも、あるいはより顕著に感じられたかもしれません。

本気に近いティア1と試合が組めるようになっただけでも過去の日本代表と比べれば大きな進歩なわけですが、本気でWCで優勝を狙うチームとの力の差は実際のところこのようなものなのだろうと思います。

今秋の3連戦のように強い相手と本気の試合をすることは、もちろん意義があることだと思います。
ただ、このようなマッチメイクの仕方でよかったのかという疑問も残ります。

この秋のテストマッチでは、イタリアが初めて豪州を破り、ジョージアウェールズに初めて勝利しました。同じプールのサモアはそのジョージアに前の試合で勝っているわけです。
半年ぐらいは代表活動がないわけで、強い相手に(部分的には)いいプレーができた、という漠然とした感触を持ち帰るだけで、具体的な成果を上げられなかったり、競った試合ができなかったりしたことは、今後きわどい勝負のときに差となって出てくる気はします。
目標がプール3位以内ということであればギリギリ良し、なのでしょうが。


さて、ここ何試合かを通じての感想です。

SRへの日本チームの参戦がなくなったときから予想されていたことではありますが、強度が高いプレー環境を継続的に経験できなくなったことで、2019年と比べても選手層が薄くなった感があります。特定選手への依存がきわめて大きい状態です。

怪我人などの事情があるとしても、主力のHOや右PRを毎試合のように70分過ぎぐらいまで引っ張らないといけないというのは、ノーマルな状態とは言えません。
FB山中は、ところどころミスも目立ちましたが、陣地を取るためのキックの負荷が大きすぎる感じはします。飛距離があまり出ないSOやキックがあまり得意でないWTBを起用している影響もあるのでしょう。

替えが利かない(ように思える)選手がかなり多い印象です。
ジョセフHCがテストマッチに求める選手の基準が明確に決まっているからと思われ、それはそれでいいとは思いますが、だいぶ心許ない状況であるのは確かです。

2019年のときは国内リーグがなく、代表活動にすべてを注げる状況で、疲労の蓄積は代表側でコントロールできましたが、今回はそうではありません。
欧州や南半球と比べれば、リーグワンの試合の強度はそこまでではないのも確かですが、主力選手の怪我諸々のリスクはかなりあるようには思います。
 

フランス代表戦 登録選手 所感

11月20日にフランスのトゥールーズでフランス代表と戦う日本代表の登録選手が発表されました。

 

www.rugby-japan.jp

 

スターティングは5人が変更。

FLラブスカフニ、SH齋藤、SO李、CTBフィフィタは前の試合はベンチスタートからの繰り上げ、CTB中野は前の試合は登録外でした。

また、前の試合で7番をつけていた姫野はNo8に、13番だったライリーはWTBに移ります。

WTBで先発だった松島はベンチスタート。同じくベンチに控えるSO中尾はオーストラリアAでは試合に出ていましたが、この試合に出ればテストマッチは初キャップとなりますね。

 

このあたりのメンバー変更は、前の試合でうまくいかなかったところへのテコ入れ、チャンスの提供の両方の意味合いがある気はします。

前の試合は最初から圧力を受けて一気に崩されてしまったので、ディフェンスを立て直したい意図はあるようには思います。

 

フランスはどちらかというと相手に合わせるようなところがあるので、イングランドほど前がかりには来ないような気はしますが、サイズとパワーがある相手なので、スクラムラインアウトがどれだけ機能できるかが鍵になる感じはします。

 

 

 

一方のフランス。

前の試合の南アフリカ戦でレッドカードで退場になったSHデュポンは4試合の出場停止になったので不在ですが、それ以外は現状のベストに近いメンバーを組んできました。

今年最後の試合をいい形で締めようという気持ちは強いはず。

日本代表もこの試合が終われば次は6月後半ぐらいまで代表のゲームはないはずなので、勝敗は別だとしても途中まで勝敗がわからないというような試合展開に持ち込んで、ひとまずの達成感をもって遠征を終えてもらいたいと思います。

 

 

 

 

 

 

イングランド代表戦 試合所感

11月12日、ロンドン・トゥイッケナムスタジアムで行われたイングランド代表と日本代表の試合は、52対13でイングランド代表が勝利しました。

イングランドは、先週同じスタジアムでアルゼンチンに敗れたこともあったでしょうが、単に勝つだけでなくチームの力を誇示するために大勝を狙い、序盤から攻勢をかけて主導権を一気に握る狙いがあったように感じました。
序盤の攻勢をしのげばもう少し違う展開もあったかもしれませんが、日本代表はその波にそのまま飲まれてしまったような印象です。

敵将のエディ・ジョーンズHCは現状の日本代表をスカウティングした結果、弱点と見たハイボール処理を重点的に狙った戦術を取った感じも受けました。
イングランドは逆にこの点は強みにしているわけで、テストマッチにおいては明らかに相手より劣るような、わかりやすいポイントがあると厳しくなります。
日本の球出しを遅くするためラックにも圧力をかけてきて、早いテンポが封じられました。

スクラムに関してもレフェリーに明確に優劣を判断されてしまうと厳しいですね。
この点に関しては、PR具が組み方の問題点をレフェリーに指摘されていて、自分はこのように考えていると明示されているわけなので言い分はあったとしても受け入れざるを得ません。
スクラムは相手のフロントローが交代してから幾分盛り返しましたが。

日本代表は単騎での突破はいくつかあったものの組織的な動きとしては見るべきところは少なかったように思います。

日本代表は長所と短所がかなりはっきりしているチームスタイルであり、2019年に一つの形が完成してから、ほとんど上積みができていないように思います。
相手チームとしては対策が打ちやすい状況になっています。

以前にも書いたことがありますが、WCまでの準備期間のことを考えると、多少のマイナーチェンジぐらいはできたとしても、この11月に到達したチームの完成度を本番で大きく上回ることは難しいのではないかと考えます。

相手が強かった、いい勉強になった、という感想以上のものが今年最後のテストマッチ、フランス戦では求められるように思います。
 

イングランド代表戦 登録選手 所感

11月12日に英国はロンドン・トゥイッケナムスタジアムで行われる、イングランド代表と対戦する日本代表の登録メンバーが発表されました。

www.rugby-japan.jp



2週間前のオールブラックス戦からは先発は1名が変更。11のWTBがフィフィタからファンデンヒーファーに変わりました。彼も先週はリザーブとして出場していたし、戦術に大きな影響はないでしょうが、得意なロングキックでエリアを取るシーンは増えるかもしれません。
リザーブにはFLラブスカフニが戻ってきました。
 

https://www.englandrugby.com/news/article/autumn-nations-series-england-squad-named-for-japan



一方のイングランド代表は、怪我から復帰のWTBジョニー・メイが1年ぶりの代表のゲームに臨みます。
前のアルゼンチン戦と比べると、No8がビリー・ブニポラからサム・シモンズ、SHがベン・ヤングスからヴァンポートヴリートに変更したあたりなどは、日本のスピードへの対策かなと思われます。
ジョニー・メイも前の試合で出ていたパワー系のゾカナシンガと比べるとスピードとキレで勝負するタイプ。
ただ、ゾカナシンガはアルゼンチン戦では数少ないゲインができていた選手だったので、その影響がどう出るかという気はします。ジョニー・メイいいところでボールを持てば一発でトライまでいけるような選手ではありますが。

また、10スミスと12ファレルのプレーメーカー2名のコンビ。
雨のコンディションの影響もあったかもしれませんが、アルゼンチン戦ではコンビネーションが機能していたようには思えなかったものの、エディ・ジョーンズHCとしてはこのまま継続する模様。スピードがあるアタックができてこそという感じはしますので、この試合でも機能しないようだと、再考を求める声も大きくなりそうです。

アルゼンチンとの試合は、キック合戦によるシーソーゲームでしたが、キッカーのCTBのファレルのこの試合のキック成功率は100%。
敵陣ならどの位置からでも狙えるキックを持っていますので、日本代表としては自陣でペナルティを重ねてキックで加算されていくと展開的に厳しくなります。


イングランドはこの試合の後、オールブラックス南アフリカとの連戦が控えています。
WCで同じプールに入るアルゼンチン、日本に連敗となると、1年を切ったこの時期での更迭は考えにくいものの、HCへの風当たりがかなり厳しいものになるのは確実ですので、エディ・ジョーンズHCとしては勝利以外は考えていないはず。選手も当然そうでしょう。

序盤から圧力をかけてくるように思われ、そこでペナルティを重ねてしまうと試合の流れが決まってしまうので、序盤の入りが大切かと思います。