リーグワン2022 第4節 試合所感(ディビジョン1)

ディビジョン1の4節は、当初ははじめて全6試合が実施される予定でしたが、シャイニングアークスの申出によりイーグルスとのゲームはキャンセルになりました。 
リリースによると、シャイニングアークスとしては、PCR検査で出場選手の陰性は確認されていたが、その前に出ていた陽性判定者の感染状況に不明な点が残るため大事を取った、ということのようです。

 

どの選手・スタッフが陽性であったかはわからないので、チーム内に感染者は出ているものの試合が行える選手は揃っているということで試合を決行したチームもあったのではないか、という疑念もわいてきます。
まあ、このリーグは大企業が母体のチームがほとんどなので、危ない橋は渡らないチームが大半なのではないかとも思いますが。


さて、開催された5試合の感想をざっくりと。

 

ヴェルブリッツはまだ試合感覚が足りないのか、チームとしてのディフェンスはまだ発展途上という感じですね。

マンパワーのある選手があるので、何とか試合をモノにしたという印象。SH福田のパフォーマンスはよかったので、定位置確保に向けて継続したいところ。

ブレイブルーパスは、セットプレーでのミスが多く、バタバタしていた印象。ベースのチーム力は上がっていると思いますので、細かいミスを減らして精度を上げていけば、昨シーズンよりは上のポジションに行けるような気はしています。
 

ワイルドナイツは、前節でイーグルス相手に力の差を見せつけ、2戦目ではもう少し精度が上がってくるのかと思っていましたが、仕上がりとしてはまだまだでしたね。よく考えれば、前節の試合でもミス自体は多かったわけですが。

苦しい試合展開ながらも、要所要所でスコアするところはチームの総合力があり、また個々のマンパワーがあるところなのだと思います。SO松田のキックがもう少し当たっていれば、最後に土壇場に逆転という展開にはならなかったかもしれませんが。

スティーラーズは、唯一全試合を消化しているチームですが、なかなかミスが減ってこないですね。日和佐、クルーデンのハーフバック団を中心に好プレーと気持ちの入ったプレーもありましたが終盤はペースダウンしました。
そのクルーデンは、アタックの仕掛けのところでさすがに元オールブラックスというプレーも見せるものの、致命的なキックのミスもちょいちょいあるのが気になりますね。アタックのところで彼への負荷が大きすぎるのかもしれません。
 

スピアーズとグリーンロケッツはスコアが示すように力の差を感じましたね。

グリーンロケッツは試合が2試合空いたので、試合感覚の面で致し方ないところもあるとも思いますが。途中間を詰めた時間帯もありましたが、劣勢が予想されるチームが早々に失点してしまうと、競った試合にもっていくことは難しくなりますね。
スピアーズは試合展開に余裕があったので、先発選手を交代させて早めに休ませることができました。やっていることは昨シーズンと大きくは変わらないでしょうが、とくにFWの層の厚さが増した感がありますね。
 

おそらくローテーションもあるのでしょうが、CTB中村、FBマッケンジー、LOホッキングスなどが不在だったサンゴリアス

このあたりのキーパーソンがいなくなると、さすがに別のチームになります。FLマクマーン、CTBケレビなど馬力のある選手や、アタック能力がある選手が揃っているので、なんとか勝ちましたが。
No8タタフがラフプレーで退場になったことも最後までもつれた要因だと思いますが、サンゴリアスワイルドナイツと比べると、替えが利かない類の選手が多いので、シーズンのなかではこのようにきわどい試合も多いでしょうね。

ブラックラムズはもう少し落ち着いてプレーできれば、勝利をモノにできたと思いますが、ちょっと細かいミスも多かったですね。地力がついてきたところは見せることができたと思います。

ブレーレヴズとチーム名が変わって、初めての試合。しかもホストゲーム。最後にスコアが離れましたが、あまり余裕のあるゲームではなかったと思います。

ボールを大きく回す、ヤマハ以来の「らしい」アタックを見せました。
もう一つのこのチーム「らしさ」のスクラムですが、あまりスクラムが強くないレッドハリケーンズに対しても劣勢の組み方が多かったように思いますので、前意にも書きましたが、あまりこのプレーに固執しない方がよいように感じます。

レッドハリケーンズは、途中までは競ることができましたが、後半半ばぐらいからとくに疲れが目立ってきました。
アタックが個人の頑張り頼みで、連係した動きが少ないように感じます。ヤンチースの肩の怪我もあって、SOが日替わり状態なので無理もないのですが。彼はしばらくは戻ってこれないはずなので、代わりの軸を早めに据える必要があります。
不用意なペナルティの多さは、勝てていた昨シーズンも実は同じようなものだったと思いますが、圧倒的な個人能力でカバーしていたペレナラやマピンピはいません。名将アッカーマンHCもわかってはいるでしょうが、選手繰りが難しいなかでなかなか状態を整えられていないですね。


今のところ、試合感覚の問題、コロナ感染の事情などもあるでしょうが、チームごとにかなり仕上がりに差があります。
試合が無事に開催できるかどうかも、しばらく不安定な状況が続くのではないかと思いますが、それぞれのチームがその時々のベストパフォーマンスが見せられるような状況が早く来ることを期待したいですね。