10月4日、"ジャパンラグビーリーグワン"2022年シーズンの試合日程、開催会場が発表されました。
新リーグ移行に伴い各チームにホスト会場確保が義務づけられたことから、諸々の公開情報をもとに、ホスト会場を整理・推測した記事を2本作成していました。
【適宜更新】新リーグ ホームスタジアム確保状況 - 楕円球雑感
【適宜更新】新リーグ ホームスタジアム確保状況(各チーム個別事情) - 楕円球雑感
情報が公開されるたびに更新するようにしていたため、ページのトップに来るようにしていましたが、実際のリーグ戦会場が開示されたこともあるのでトップからは下げるようにします。
今後各チームからホスト会場に関する新たな方針が開示された場合、当該記事で加筆します。
さて、発表されたディビジョン1の具体的な日程、会場は以下のとおりです。
https://league-one.jp/news/wp-content/uploads/2021/10/JAPAN-RUGBY-LEAGUE-ONE-2022-D1.pdf
会場が明記されていない場合では、「未定」となっている場合と「○○県内or市内」となっている場合の2パターンがあります。
後者のエリアは決まっているが会場が特定されていない場合では、会場の予約はしているが正式確定ではないようなケース、集客等の状況によって会場を適宜決めようとしているケースの両方があるような気はします。あくまで想像ですが。
ディビジョン1では、6チーム総当たり×2回戦のカンファレンス内でホストゲームが5試合、他カンファレンスとの交流戦でホストゲームが3試合、プレーオフを除くと1シーズンで8試合のホストゲームがあります。
以下に各チームの8試合の会場の内訳を分析してみました。
熊谷:5試合、埼玉県内:3試合
埼玉県内とされている試合は4月以降に集中しています。基本的に熊谷ラグビー場がホームということは間違いないですが、4月以降の確保が本決まりでないか、あるいは普及のため県南部等での会場設定を検討しているかのいずれかのように思います。
味スタ:2試合、秩父宮:5試合、東京都内:1試合
味の素スタジアムのある調布市等と連携協定は締結していますが、秩父宮実施の方がずっと多いという結果に。FC東京との兼ね合い、味スタのサイズが大きすぎる問題などがあるので致し方ないでしょうが、次シーズン以降も課題になりますね。
豊田:2試合、瑞穂:3試合、愛知県内:2試合、長良川:1試合
ほかとのバッティング、普及活動のためなど色々な事情があるでしょうが、中京圏の様々な会場を使うという印象です。愛知県内ということで未確定の2試合はワイルドナイツ、サンゴリアスという集客ができそうなカードですので、豊田スタジアムで調整中ということかもしれません。
江戸川:3試合、新潟:1試合、大阪府内:1試合、東京都内:2試合
江戸川区陸上競技場がメインということは確実で、東京都内となっている2試合も同会場で調整中という可能性が高いような気はします。突然新潟市や大阪府が出てきた理由はよくわかりませんが、母体企業の社業の絡みが深いエリアではあると思うので、ファン層拡大の一環なのかもしれません。
ヨドコウとは改修された長居球技場です。セレッソ大阪との兼ね合いかもしれませんが、ヤンマースタジアムの方が多いというのが意外なところ。決まっている3会場はいずれも長居公園内の競技場ですね。大阪府内となっている会場もいずれかで調整中なのでしょう。
当日観戦に行く人はどこが会場なのか混乱しそうな気がしますが、同じエリアなので観戦行動が習慣化されやすい利点もあるように思います。観戦環境は会場によってかなりバラツキがあるでしょうが、同エリアで複数の会場の選択肢があるという点は他チームよりも恵まれていますね。
コベルコ神戸スティーラーズ
ノエスタ:2試合、ユニバー:5試合、未定:1試合
ノエビアスタジアムの2試合は1月で、Jリーグ開幕前と思われるので、ヴィッセル神戸が利用しないところは確保し、残りはユニバー記念競技場というスタンスなのだと思います。未定という試合はいずれかで調整中なのでしょう。基本的には神戸市内の両会場で開催するという考え方でほぼ間違いないでしょうね。
駒沢:3試合、秩父宮:5試合
このチームはすべての会場が確定しています。まったくの想像ですが、ホーム扱いの駒沢公園はある程度確保できたものの、専用球技場である秩父宮も有効活用するということのような気がします。チームがメインターゲットにするであろう世田谷エリアのファンからすれば、アクセスは両会場とも悪くないですしね。首都圏のなかでは場所確保がうまくいっているチームだと思います。
連携協定を結んだ横浜市の日産スタジアム、ニッパツスタジアム、大分県の昭和電工ドームを使うことは既定路線でしたが、秩父宮も含めたのでややホーム感が薄くなっている印象を受けますね。横浜FCとの兼ね合いもあるのかもしれませんが、横浜のラグビーファンを開拓していくのであればニッパツでの試合を増やしたい気はします。
静岡ブルーレヴズ
1月の2試合だけヤマハスタジアムで確定しています。Jリーグの来年のスケジュールがまだ確定していないので、ジュビロ磐田との連携待ちという事情のような気はします。どこかでエコパスタジアムも混ぜてくるだろうと思いますが、県を跨いで三河エリアから集客が期待できるトヨタ戦あたりですかね。
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安
夢の島競技場は清水建設がホームに設定している江東区の陸上競技場です。このチームはホームに関する情報を開示していないと思いますが、ホストスタジアムの確保に苦労している様子がうかがえます。夢の島は新木場駅最寄なので、浦安のファンにとってアクセスは悪くないですが、ラグビーが見やすい会場ではなさそうですね。
味スタ:1試合、駒沢:2試合、秩父宮:4試合、東京都内:1試合
サンゴリアスと同様、協定は結んでいるものの味の素スタジアムの開催は1試合。多摩エリアで場所確保に苦戦しているのであろう印象を受けます。
柏の葉:5試合、千葉県内:3試合
柏の葉総合競技場がホームということはすでに明らかにしています。ワイルドナイツと同様の開示状況ですが、事情も多分同じようなものだと思います。同じ千葉県に拠点があるチームでも、エリア的にスピアーズやシャインニングアークスとは違って場所確保の苦労は少ない印象です。
ディビジョン2以下は、別記事でまとめます。
全体を見てみた感想も別記事の方で記してみます。